高原霧の里
幻想的な名前に惹かれて訪れた高原(たかはら)エリア。
高原(こうげん)と読むと避暑地を思い浮かべるけれど、こちらは熊野古道が通る山の上の里でした。
滝尻王子から熊野古道を歩いて約2時間という距離に位置しますが、
国道311号線から車で登って来られる道もあり、無料駐車場もあります。
先日はこちらへ寄れなかったので、熊野古道の続きで紹介させてくださいね!
駐車場に建つ建物は古道散策者のための無料休憩所「高原霧の里休憩所」です。
店内はこじんまりしていてちょっとした売店、田舎の土産物屋さんといった感じで、この時は草餅やお土産物なども販売されていました。
トイレも店内奥にあります。
休憩所の近く、歩いて3分ぐらいの距離に高原熊野神社(たかはらくまのじんじゃ)があるので歩いて行ってみました。
分岐している道の石垣のところが高原熊野神社です。
神社へは左の道を行きます。
石垣の上の道標には、前の道を行くと滝尻王子まで3.7キロメートルとありました。
高原の集落の入口に鎮座する高原熊野神社。
高原熊野神社は熊野古道沿いに鎮座していますが、熊野九十九王子には入らないのだとか。
本殿は春日造り。
室町時代前期の様式を伝える建物で、熊野古道沿いに現存する最古の神社建造物だそうです。
小さな神社ですが、彩色の社殿のある立派な神社ですね。
昨年、檜皮葺の屋根の葺き替えと、彩色の剥落止めと補筆が行われたので、今は画像よりきれいな社殿になっていると思います。
神社の裏山は、世界的な博物学者の南方熊楠(みなかたくまぐす)が守ったという有名なエピソードがあります。
当時和歌山県田辺市に住んでいた熊楠さんは、明治以降の神社合祀が進む中で、日本初の自然保護運動をおこない、この鎮守の森や神社を保護したといわれています。
熊楠さんのお陰で、今も自然が広がり大きなそびえ立つ楠が境内を囲っています。
再び熊野古道を歩き、駐車場へ戻ります。
せっかくここまで訪れたなら、ぜひ見たい風景があります。
霧の里休憩所の駐車場の展望スペースから見える風景です。
撮影は9月の中旬だったので、棚田の黄金の稲穂が風が吹く度に揺れてきれいでした。
秋里の雰囲気満点で、ほっとする懐かしい風景ですね。
たぶん右側に果無(はてなし)山脈も見えているはず。
(どの山か分からない・・・)
※<参考> 果無集落。
奈良県の十津川村にあり、世界遺産の小辺路が通っています。
高野山から熊野本宮大社までの全72キロメートルの道です。
ところで、「高原霧の里」といわれるぐらいで、朝夕に多く霧が見られるらしいのです。
その風景を見てみたくて、11月下旬に初めて夫と高原を訪れた時は、早朝出発し7時半ごろに駐車場へ到着しました。
営業時間は調べても分からなかったのですが、休憩所はもうオープンしていました。
周辺にトイレも無いので有難いです。
休憩所内には皇太子様の写真が飾れていて、高原を訪問されたのだなぁと思っていたら、下から山を歩いて登って来られたというお話には驚きました。
やって来たものの、霧が出ているのか心配でしたが、駐車場から見えた風景は・・・
朝霧がでていて幻想的でした。
冷やりと澄んだ空気、霧に煙る山々が、熊野へ来たんだなぁ~と実感できました。
8時前、だんだん周辺が明るくなってきても霧は出ていました。
眼下に見えている小屋は
水車小屋です。
「高原霧の里」といわれるように、霧の高原の風景が見たかったふたりはこの風景に感動しました。
自然が相手では、いつもこの風景が見られるとは限らないので見られて嬉しかったです。
こちらは休憩所から高原熊野神社へ行く熊野古道の秋の風景ですが、紅葉の季節もきれいで楽しませてくれるでしょうね。
休憩所からは道の向いの細い道、旅籠通りを通り、大門(だいもん)王子、十丈(じゅうじょう)王子、大坂本(おおさかもと)王子を経て、道の駅牛馬童子(ぎゅうばどうじ)ふれあいパーキングに到着します。
高原熊野神社より牛馬童子ふれあいパーキングまでデータでは約195分(3時間15分)の距離です。
高原よりまた熊野古道を歩かれる方はここから道が続きます。
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