2月のサイニャブリーの象祭り
間もなくサイニャブリー県の象まつりです。5年前の第一回は当時は地元も主催者たちも運営に不慣れで、観光客の不評を買いました。しかし毎年、回を重ねるごとに段取りもよくなり、昨年の第4回の象まつりは海外からの見物客にも好評でした。
大型哺乳類でありなが、らおとなしくて、賢い象たち50頭が繰り広げる大ページェントをご紹介します。
第5回は第2回開催地と同じサイニャブリー県Xayabouryパクライ市Paklayで行われます。イベント日程は2月18日午後から20日正午までの2日間。この間に大パレード、象コンテスト、象の水浴び、お祈りセレモニー、丸太ころがしなどが披露されます。
パクライ市はビエンチャンからは車で5時間、ルアンパバーンからは6時間です。ルアンパバーンから行く時はメコン川をフェリーボートで渡ります。
ビエンチャンからの現地バス・ツアーもあります。ホームステイもできます。詳しくはラオス象まつりの公式ウェブサイトをご覧ください。
50頭あまりの象が県内10村から集まってきます。象はその巨体にもかかわらず、歩いていても停まっていても足音や鳴き声はほとんどありません。人を落ち着かせる草食動物です。実にかわいい。いつまで見ていても飽きません。
イベント期間中、象の試し乗り(エレファント・ライド)が体験できます。5分間の試乗が大人約200円、こども100円で楽しめます。ラオス・ヌードル一杯100円くらいですから手の届く値段です。大人も子どももおおハシャギで、並んで順番待ちです。象に触ったりえさをあげたり、特に小象に人気が集まります。
象はもともと山仕事や畑仕事の担い手でした。太い材木も足と鼻で器用に運びます。丸太転がしパフォーマンスが公開されます。
パレードが終わると象を川に入れて水浴びをさせます。象使いが川面で象と遊んでいます。どちらも楽しそうです。気持ちよさそうです。両者がとても親密な関係なのだ、とわかります。わざとご主人を川へ落としてふざけている象もいます。
象と人の繁栄を祈って経を上げるお坊さんたち。華やかな飾りをつけた象たちが祭壇を取り囲みます。バーシーというラオスでは日常的に行われる厳かな儀式です。
静かなサイニャブリー県のどこにこれほどの人がいるのだろうか、と驚くほどの地元民が数千人、象のあとを追って街を歩き回ります。
ラオスにいるアジア象の現状
農業や林業の分野で大きな役割を担ってきた象は、エンジンの普及で労働力としての必要性がなくなり、飼育する村も少なくなっています。一方、象牙を採取する目的で、違法な狩猟が続いていて、ラオスのアジア象の個体数は激減してしまいました。かつて国名がラン・サン(百万頭の象の国)といわれた現在のラオスの総個体数はすでに1000頭を切ったといわれています。そのうちの半分は野生で正確な数は確認できていません。
ElefantAsiaは2001年よりその保護活動をインドシナ半島で開始しました。ラオスのアジア象の保護をラオス人に訴え、世界に訴え、未来社会にもその雄姿を残すためにラオス観光庁、フランス系NGO「ElefantAsia」がサイニャボリー県(観光部)と共催で第一回の象祭りを、2007年2月、同県ホンサ市Hongsaで開催しました。来場者は近隣県からの地元民を中心に1万人と報告されています。
第二回は2008年、同県Paklaiパクライで開催されました。来場者は跳ね上がって4万人でした。2009年の第3回は県庁所在都市サヤボリーでの開催で、5万人の観客を動員したと言われています。(掲載写真はすべて2009年撮影のものです)
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