至高の晩餐を麗しの美術史博物館・ゲルストナーにて ~ウィーンの皇室御用達職人の伝統の技と味~
去る12月23日、ウィーン・リンク沿いの美術史博物館内で素晴らしい晩餐を頂いて参りました!
美術史博物館の建物および内部装飾がどれほど荘厳華麗かは、以前の記事(美術館内のカフェとケーキ~皇室御用達ゲルストナーにて~)で紹介したとおりですが、この度の目的は2階吹き抜けホール部分にある"カフェ・ゲルストナー"。この皇室御用達店が木曜の夜限定で、腕によりをかけたオーストリア料理のディナー・ビュッフェを振る舞ってくれるのです!
ディナー開始の18:30~22:00の時間枠内であれば、メイン・コース以外のビュッフェは前菜からデザートまで含めて食べ放題。席は全てリザーブされているので、21時までならば食間に小休止やお散歩がてら、2~3階の常設展示・臨時展示や1階のエジプト展、ミュージアムショップまで見学して来ることも可能。
さてゲルストナー自慢料理をここで一部ご紹介。
シュタイヤマルク(スティリア)地方をはじめ、オーストリアはカボチャの名産地であることは既に何度も触れましたが、ここゲルストナーでもカボチャを駆使したムースやテリーヌをサーブしています(左写真)。
右のバスケットもまたパンプキンを刳り抜いて作られた芸術品。中に入っているエビのマリネは大変な人気の様子で、このお皿の前から行列が途絶えることがなかったほど。
今回のビュッフェの中で「絶品」と称さざるを得なかったのがチーズのアソートメント!!!
色とりどり、円やかなものから苦み、えぐみの効いたものまで14-5種類ものチーズが取り揃えられていました。写真を見て頂くとわかりますが、甘いイチジクやフレッシュな酸味のあるフサスグリ(たわわになった赤いベリー)をチーズに添えて頂くと、また味に変化があって誠に結構。
右写真は"雄牛の尾のスープ"!
何と雄牛の尻尾の骨から取られた琥珀色のクリアスープで、以前に家庭料理として紹介した牛骨スープよりも低脂肪なのが特徴。
濃厚で非常に美味なコンソメスープは試す価値あり。
前菜、スープ、パン、チーズ及びデザートはビュッフェ形式でしたが、唯一メインコースのみ、3種類のメニューからチョイスします。
今回用意されていたのは牛肉のフィレ、ツァンダーのフィレ(スズキの一種)、フンギ茸のトリアンゴロ(ベジタリアン対応食)の3種類。日本人としてはお魚も捨て難かったのですが、やはりヨーロッパ料理の神髄はお肉でしょう、ということでビーフを選びました。
そして登場したのがこちら。
ビーフのフィレは分厚いのに固くなく(ヨーロッパのお肉は日本で食べるものよりも格段に固めが多いのです)、焼き加減も上等。添えられてきたのはグリースノッカール(セモリーナという小麦の粗挽きとバター、牛乳、卵を練って作られたお団子)も、トリュフとシャンパンで味付けのなされたザワークラウト。
全体的に薄味の嫌いはあるものの、日本人にとってはぴったりのポーション。
総合評価としては申し分のない出来でした。
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さてここから本領を発揮するのがゲルストナー。
何と言っても「皇室御用達菓子店」だったのですから、ここのデザートが美味しくない訳がありません。一部一緒に見ていきましょう。
まずはコンフェクトとプラリネのコーナーから。
ピンク色のマジパンコーティングが掛っている可愛いお菓子は「プンシュトルテ」。(プンシュのお酒の入った焼き菓子)
マロンを模したマロンチョコレートや、生イチゴをホワイト&ミルクチョコレートでダブルコーティングしたお菓子も。
オーストリア名物のザッハトルテ(左)と、クリスマスの時期限定のシュトーレン(右)。
※シュトーレン:レーズンやドライフルーツ、ナッツ類の入った細長い焼き菓子。クリスマス前後に家庭で食べる-
こちらのガラスの高杯に入っているのは、マロンムースとマンゴムース。
ビュッフェでついつい食べ過ぎてしまった人にも、ふんわりとした食感なのでお勧めです。(但しボリューム大)
お味の方は言わずもがなですが、「頬っぺたが落ちそう」とは正にこのこと!
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そして、こちらが著者の頂いたスイーツの(ごく)一部。
たとえ欲深との謗りを受けようとも、無類の甘党の著者、これだけは譲れません!!!
周囲の視線や胃のあげる悲鳴など一顧だにせず、"Sehr gut!"(非常に美味しい)をひたすら連呼しながら頂きました。
あ、でもコンフェクトとプラリネをどうしても食べきれず、2-3個こっそりポッケに入れましたが。(笑)
ゲルストナーの晩餐、如何でしたでしょうか?
今回は、夫の家族がここのディナー・チケットを贈ってくれたのですが、通常はディナー一人39ユーロ+飲み物代+入館料(大人一人10ユーロ)が掛かります。
これほど素晴らしいロケーションで、美味しいディナーと夕べのひと時を過ごすことは、どなたにとってもウィーンでの素晴らしい思い出となること間違いなし、是非一度はご体験なさってみて下さい!
ご予約はこちら: 電話: +43 (0)1 5261361 メール: khm@gerstner.at
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筆者
オーストリア特派員
ライジンガー真樹
オーストリアっておもしろそうな国だな、ウィーンって見どころのある街だな、と読者の皆さまに思っていただけるような記事を配信していければと思います!
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