1月5日から6日にかけてみんなが食べるロスコン・デ・レジェス

公開日 : 2018年01月03日
最終更新 :

新年おめでとうございます。2018年が皆さまにとって良いお年でありますように。

スペインでは特にお正月料理というものは存在しませんが(そもそもお正月はクリスマス期間に含まれてしまっているので^^;)、1月5日から6日にかけてスペイン人の大半が口にするお菓子があります。それは、ロスコン・デ・レジェス。

ドライフルーツで飾られたドーナツ形の大きなパンで、金の王冠をかぶっています。

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このまま切っていただくこともありますが、横半分に切ってそこに生クリームなどのフィリングを入れることも。

レジェスとはスペイン語でreyes、王様(rey)の複数形ですが、この場合は東方の三賢王(三博士、三賢人ともいわれます)を意味します。1月6日はカトリック教会では公現祭。これは東方の三賢人が贈り物を持って幼子イエスに礼拝に来たことにより、救世主の誕生が公になったことに由来しています。聖書に記されたこのエピソードから、スペインの伝統では1月5日の真夜中にラクダに乗った三賢王が子ども達にプレゼントを届けに来ます。カトリック信者にとっても子ども達にとってもとても重要な日。この公現祭に欠かせないお菓子がロスコン・デ・レジェスなのです。

ロスコンの中には陶器の小さな人形と乾燥そら豆が隠されており、人形が当たった人は王冠をかぶりその日1日は王様のように振舞うことができ、そら豆が当たった人はロスコン代金を払うという習慣があります。

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ちなみにロスコンと一緒に見かけることがある、黒い炭のような塊はなんだと思いますか? 実は、三賢王は悪い子にはプレゼントの代わりに木炭を置いていくと言われています。それで炭に似せた砂糖菓子も売っているというわけです。面白いですね。

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最近ではミニサイズが販売されていたり、ロスコンを売るベーカリーやパティスリー併設のカフェで食べることもできるので、この時期にスペインにいらっしゃる方はぜひお試しくださいね。

筆者

スペイン特派員

田川 敬子

東京生まれの東京育ち。オリーブオイル専門家としてスペインと日本で活動するほか、複数のウェブサイトにスペイン情報を寄稿。

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