オーストリアでの就職活動体験記(2)
Servus!前回ご紹介したオーストリアでの就職体験、今回は面接についてです。
履歴書を送った翌日、会社から面接の予定のお知らせがメールで届きました。面接はドイツ語でVorstellungsgesprächといいます。
メールには「選考の結果面接をします」というような内容で日時、場所、時間が書かれていました。
面接の日時などが書かれている下には「面接のための交通費はありません」 という注意書きも。なお、オーストリアでは職場に通勤するための運賃は会社が出すのではなく、申請すれば政府から支給されるそうです。(書類に必要事項を記入して申請します)
筆者が受けたこの会社は各地に支店があり、そのうちの数店舗に履歴書を送りましたが支店によって面接の連絡はメールだったり電話だったりと対応は違いました。
さて、そしていよいよ初めてのオーストリアでの面接です...。
◆服装◆
日本ならスーツが基本かと思いますが、こちらでは決まった服装はありません。聞いたところ希望する職種にあった服装と言われましたがそれはそれで悩むところ...。
(営業とか役員とかそういう仕事ならスーツだろうけどね~とは言われました)筆者が受けたのはスーツとは無縁の職場だったので清潔に見える格好を意識して普段着で行きました。
◆面接◆
外国人ということもあってか、主人が経験した面接よりとても簡単だと言われましたが、その通りでおよそ10~15分程度で終了。
話した内容は以下の通りです。
・どの部署で働きたいか:応募する際に記入していましたが、必要ならどこででも働くと答えました。
・バイトかフルタイム希望か:バイトはドイツ語でTeilzett、フルタイムはVollzeitといいます。
・就労ビザの有無:ビザが無いと落とすところが多いので、事前に労働ビザは発行してもらえるかの確認をしておいた方がいいと思います。
・語学力:外国人を多く雇用し、お客さんも外国人が多いところだったのでドイツ語の他に英語、それ以外の言葉は出来るか聞かれました。
・勤務中に語学学校に行く予定はあるか:これも外国人を多く雇用している会社ならではの質問。筆者は今のところない、読み書きは出来るので働くことでもっと会話力を身につけたいと話しました。ただ、もし学校に行く必要があるなら事前に伝えてくれたら調整すると言ってくれました。
・給与と休みの説明:オーストリアでは給料の約半分が税金として引かれます。そのため税金を差し引いた額で生活していけるかを聞かれました。そして休みについてですが、誕生日や結婚記念日、その他大事な予定で休みたいなら遠慮無く申し入れて欲しいと言ってくれてこの点は日本の会社とだいぶ違うと感じました。 なお、勤務中の休憩時間は30分とのことで、これは会社によっても変わりますが大体はどこもこのくらいの時間だそうです。
・他の企業を受けているか
仕事に関する話は以上であとは世間話。担当してくれた方は同じく外国人でクロアチア出身の人でしたが、面接に来たと伝えたらまずは握手、そして飲み物をくれてクロアチアに来たことはあるかなどといった話から始まりそこからは和やかな雰囲気で面接を受けることが出来ました。そしてその日は採用が決まったら連絡をするという事で終了。
(ちなみに別の会社で勤めているオーストリア人の知り合いに聞いたらその人の面接では社長、人事担当、希望の職場の上司がいて"志望理由、以前の職場と何故そこを辞めたか、どの部署で働きたいか、何が出来るか、会社について知っていること、英語とそれ以外の言葉は出来るか(ドイツ語の他に英語でもやり取りしたそうです)"などなど色々聞かれて世間話も含めて2時間かかったとか...)
◆採用された場合に備えて用意しておくもの◆
面接時に採用された場合に初出勤時に持ってくるよう言われたのがこちら。
・E-Card:オーストリアでの保険証:緑のカードです。
※画像はこちら)より
・パスポートのコピー
・銀行の口座番号
・ビザ:オーストリアのビザはこのようなカード。
※画像はこちらより
・Meldebestätigung:オーストリアの住民票。役場で職員からの直筆のサイン付きのコピーを貰います。1枚2.10ユーロでした。
以上がオーストリアでの就職体験記となります。ドイツ語で履歴書を書き、ドイツ語での面接は日本で就活する以上に大変です。自分よりドイツ語が話せない人が受かって何故自分が...と思うことも何度かあります。しかし、仕事を見つけようと行動した事はオーストリアで外国人として暮らす自分にとっては大きな一歩。この体験記がオーストリアで就職を考えている方の参考に少しでもなれば幸いです。
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