No.383タリス列車内テロ事件をクリント・イーストウッドが映画化!
まだ記憶に新しいように思えるタリス列車内のテロ事件も、よくよく数えてみると、すでに二年前の話。
2015年8月21日、アムステルダムからパリ行きのThalys(タリス)内で、武装したテロリストが、無差別殺人を行おうとしたこの事件。乗り合わせた乗客ら複数が、我が身を振り返らず、テロ行為を阻止しようと立ち向かったため、けが人が出るだけで済んだ事件でした。
最終的にテロリストを抑えることに成功したのは、休暇中のアメリカ軍人2人とその友人、加えてイギリス人の4人の功績が大きかったと言われています。
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この事件に着目したのが、クリント・イーストウッド。『The 15:17 to Paris』と題した映画製作を決定しました。この題名は、上記アメリカ人3人がこの経験を綴り去年刊行した本から取ったものです。
映画には、上記のアメリカ人3人は、そのまま自分自身の役で出演する予定となっています。先週は、その他のキャストがフランス北部アラスArrasで募集されていました。
なぜアラスかというと、件のタリス内で、テロリストが取り押さえられたのち、停車したのがアラス駅だったからです。
映画の撮影は、今週末9月1日からの開始予定です。
つい最近の事件であるため、かえって映画化が難しい部分もあるでしょうし、テロの脅威は変わらずあることを思うと、大画面で鑑賞するのには抵抗もありますが、反面、クリント・イーストウッドがどんな作品に仕上げるのか、興味深くもあります。
この映画が出来上がる頃には、テロの脅威を、ずっと遠く感じられる社会になっているといいなぁ、と思わずにはいられません。
(冠ゆき)
筆者
フランス特派員
冠 ゆき
1994年より海外生活。これでに訪れた国は約40ヵ国。フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介しています。
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