No.227フランス北部季節のお便り:九月の果物
九月に入った途端、ぐんと気温も下がり、寒い毎日の続くフランス北部です。今日の気温は10度―18度の予報ですが、今正午でも15度くらいしかありません。
夏の間は、明るすぎて寝不足になるほど長かった日も、ずんずん短くなり、今日の日の出は7時11分。日の入りは20時17分。夕方は良いとして、朝起きる時間はまだ暗く、ああ、もう秋なんだなぁ、と思わずにはいられない季節となりました。
日本ほど季節感のないフランスのスーパーでも、果物野菜売り場に立つと、季節の移り変わりを感じます。
初夏から夏にかけて売り場を赤く染めていたイチゴやサクランボはもう早々に見なくなり、そのあと夏を象徴していたアプリコット、ネクタリン、桃、メロンも、シーズンの終わりの様相を見せています。
平たい桃もポピュラーになりました
8-9月が盛りのプラムも、今週になるともう終わりが近いかな?と思わせる品揃え。
プラム各種
反対に増えたのが、葡萄、梨、りんごです。
冬の間は、梨やリンゴを、思いっきり食べることになるので、もう終わりかけで味も落ちているとは思いながらも、アプリコットやプラムに手が伸びてしまいます。
フランスのスーパーは、自分でビニールに好きな分量を取って、重さを量って払う仕組みとなっています。傷んだ果物や野菜が混じっていることもあるので、ひとつひとつ確認しながら選びます。
アプリコットなど、ひとつひとつ選んでいると、貴重な夏のかけらを拾っているような気分になることも。
夏の名残、ネクタリンとアプリコット
特に夏が好きなわけではないのですが、これだけ短いと、十分惜しんで見送りたくなり、滑稽なほどお天気に一喜一憂する人々の気持ちも分かるような気がしてきます。
明日からは少しお天気も持ち直し、最高気温は20度を超えるようですが、最低気温は相変わらず10度前後。これからフランス北部へいらっしゃる方、暖かい服装と底の厚い靴をお忘れなく!
(冠ゆき)
(2015/09/08)
筆者
フランス特派員
冠 ゆき
1994年より海外生活。これでに訪れた国は約40ヵ国。フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介しています。
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