No.31 フランスとベルギーの11月11日休戦記念式典

公開日 : 2014年11月10日
最終更新 :
筆者 : 冠 ゆき

日本と比べると祝日の少ないフランスですが、今月11月は二つも祝日があります。

11月1日の万聖節の次は、11月11日の休戦記念日。

1918年のこの日、コンピエーニュの森に設置された列車の一車両内で、第一次世界大戦の休戦協定が締結されたのです。

これを記念し、毎年各地で、戦没者慰霊行事が行われます。

31-0.jpg

例えば、パリでは以下のように予定されています。

・9時:Avenue de Tilsitt(ティルシット通り)とAvenue des champs-Elysée (シャンゼリゼ通り)の角で、当時の学生たちへ手向けた献花。

・10時:凱旋門の無名戦士の墓への献花。

・10時40分:シャンゼリゼ通りとAvenue Winston Churchill(ウィンストンチャーチル通り)角のクレマンソー像への献花。

・11時:凱旋門にて、オランド大統領出席での記念セレモニー。

・15時:20区ペール・ラ・シェーズ墓地にて、同盟国への捧げるセレモニー。

31-1.jpg

パリの凱旋門

リールでは、毎年恒例となった無料コンサートが、リール市主催で行われます。

場所:市役所大ホール(オーギュスタン・ローラン広場, place Augustin Laurent)

行き方:地下鉄mairie de Lille駅下車

時間:16時

《プログラム》

第一部:ファントマ(ミッシェル・マーニュ)、木星(ホルスト)、他。

第二部:威風堂々(エルガー)、三つのスラヴ舞曲(ドヴォルザーク)、他。

31-2.jpg

リール市庁舎

トゥルコアンでも、下のようなセレモニーが準備されているほか、この日に合わせて「国旗を掲揚しましょう」という呼びかけがなされています。

・9時半:トゥルコアン市庁舎ホールにて、展覧会の開会。

・11時半:Place de la Victoire(勝利広場)の戦死者記念像前でのセレモニー。

・12時半:市立音楽学校でのコンサート(6 rue Paul Doumer)

31-3.jpg

トゥルコアン市役所

また、国境を越えたベルギーでも、この日は祝日で、同じように各地(アントウェルペン、ブリュッセル、ディナン、リエージュ、モンス、トゥルネなど)で慰霊行事が行われます。

第一次世界大戦中、二度に亘り戦場となり、一時は廃墟と化したイープル(フランス語でYpres,フラマン語でIiper)でも、大きな記念祭が予定されています。

31-4.jpg

イープル

大まかにプログラムをご紹介すると下のようになっています。

・8時45分:フランス人墓地でのセレモニー。

・9時:聖ジョージ記念教会でのセレモニー(招待客のみ)。

・9時半:聖マーチン大聖堂での聖体の儀式。

・10時10分:ムナン門へ向かってパレードの開始

・11時:大広場への行進。

・16時半:聖マーチン大聖堂でコンサート(残念ながら切符はすでに売り切れの模様)

31-5.jpg
31-6.JPG

No.6【コラム】1914-1944-2014:その壱に書いたように、フランスのほとんどの市町村には、慰霊碑が建てられており、その多くが第一次世界大戦に関わるものです。それらの慰霊碑では、11月11日に必ず何らかの式典が予定されていると思われますので、是非、これを機会にフランスの過去を振り返ってみてください。

筆者

フランス特派員

冠 ゆき

1994年より海外生活。これでに訪れた国は約40ヵ国。フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介しています。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。