はじめまして/僕がトビリシに行く理由

公開日 : 2018年06月22日
最終更新 :
筆者 : fujinee

初めまして。ふじにぃと申します。この2018年7月にジョージア国の首都トビリシに移住する事にしました。日本ではあまり知られていないジョージアの情報を提供したいと思っています。宜しくお願いします。

トビリシには昨年7月に訪れました。ジョージア国の他の都市及びアルメニアの首都エレヴァンを訪れ約1ヶ月の旅となりました。

そもそも僕が何故トビリシに移住しようと思ったかという経緯について書きます。元々は、「ふじにぃブログ」、「ふじにぃブログ~Disc 2」という二つのブログで約10年文章を書いてきました。検索して頂ければ解ると思いますが、音楽ブログです。

僕は元々音楽ファンであり、自分自身も約30年ドラムを演奏し続けています。今も主にジャズ系のセッションやライヴで演奏しています。

そんな僕ですから、かつては昔のジャズの熱心なリスナーでした。日々CDショップを回っては掘り出し盤を見付け聴き漁るという日々を長年過ごして来ました。

そんな生活に変化が訪れたのは、インターネットが普及しYoutubeが抬頭し始めた2000年代後半の事。Youtubeであらゆる音楽映像が観られるという事を知って熱中して観ていたのですが、その中で想定外の映像が出て来ました。見知らぬ国の演奏家や歌手が見知らぬ民族衣装を纏って聴いた事が無い音楽を演奏している。元々、未知なる音楽が大好きなので、それを知って以来そういう情報を夜な夜な探す事に没頭して来ました。

当初僕が特に熱中したのは今まで音楽の情報が乏しかった東欧。主にポーランドやハンガリーの未知なる音楽家達の映像を観る事に明け暮れて来ました。

そんな中で偶然出会ったのが、僕が今回移住するジョージア(その当時はまだ「グルジア」と呼ばれていました)のバンド"Nino Katamadze & Insight"でした。

Nino Katamadze & Insightは4人編成のバンド。バンドの顔である女性シンガー・ソング・ライターNino Katamadzeさんは1972年、ジョージア国内のアジャラ自治州コブレティ生まれ。伴奏を務めるバンド"Insight"はギターのGocha Kacheishviliさん、ベース・ギターのUcha Gugunavaさん、ドラムのDavid Abuladzeさんの3人編成。

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↑トビリシで見掛けたNino Katamadze & Insightのポスター。

初めは偶然このバンドのライヴ動画を観たのですが、Ninoさんのユニークな作曲と歌唱法、そしてバンドの演奏力に圧倒されました。

その頃ちょうどCD売買が出来るサイトDiscogsさんが登場し、いろんな国のCDが容易に入手出来るようになりましたので、Nino Katamadze & InsightのCDは主にロシア経由で入手しました。因みにNino Katamadze & InsightのCDは現在までに6枚発表されています。何れも色の名前がタイトルになっています。

White(2006年)

Black(2006年)

Blue(2008年)

Red(2010年)

Green(2011年)

Yellow(2016年)

CDを入手して聴いていくうちにいつしかこのバンドの音しか聴こえなくなってしまいました。

そんな訳でこのバンドのライヴ映像をいろいろとYoutubeで観ていたのですが、その中で特に惹かれたのが、トビリシの夏の野外フェス"Art-Gene Festival"の映像。因みに現地では"Art-Geni(არტ-გენი)"と呼ばれているみたいです。直接映像を貼るのは問題かと思いますので、Youtubeで"nino katamadze art geni 2012"で検索して下さい。因みにここで演奏されている曲"Autumn"(アルバム"Red"収録)は僕がこのバンドで2番目に好きな曲です。

調べてみたら、NinoさんのバンドはこのArt-Gene Festivalに毎年恒例で一夜出演しているみたいです。この地元の観客のエネルギー!いつかArt-GeneでNino Katamadze & Insightを観てみたい...。例えば自分が世界一好きなサッカー・チームの試合をホーム・スタジアムで観たいと思うようなもので、その思いは次第に強くなりました。

その頃勤めていた警備業は激務。過労で身体を壊したりしました。試しに転職してみましたが、警備業は基本的に人手不足のようで、ほぼフリーパスで雇って貰える。その代わり忙しい。

そうか。いつでも仕事があるのであれば、ちょっと貯金も溜まっているし違う事にチャレンジしても良いんじゃないの?

そう思った時に林修先生が僕に語り掛けました。「いつ行くか、今でしょ!?」。良く読んでいた世界一周ブログのタイトルも胸に突き刺さりました。「いつかやろうは、ばかやろう」。

そうだ、Art-Gene Festivalを観にトビリシへ行こう。せっかくだからNinoさんの故郷であるコブレティまで行ってみよう。

そんな理由で去年、ジョージアとアルメニアを旅してきました。Nino Katamadze & Insightのステージは去年の7/22の晩に観ました。

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↑そのコンサートの一コマ。

念願のコンサートを観た後の7/25と7/26に、トビリシの絶景スポットであるムタツミンダにケーブルカー"Funicular"で登りました。ここからトビリシの街が一望出来ます。日暮れ前に登れば、段々と夜景に変わっていくトビリシの街を観る事が出来ます。

↑"Funicular"はここから乗車。

夜景が綺麗な街でした。トビリシは東京に比べれば圧倒的に人口が少ないですから、夜景の規模としては比べ物にもなりません。しかし、城壁等の間接照明が織り成すろうそくの灯りのような夜景は今でも忘れられません。

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↑日が落ちるに従って...

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↑トビリシの街が夜景に変わっていきます。

夜景に変わっていくトビリシの街を観ながら、Ninoさんの曲の中でも一番好きな"Forgotten Melody"(アルバム"Yellow"収録)をヘッドフォンで聴いていました。これもYoutubeで検索してみて下さい。

トビリシの街を去る日が近づくに従って猛烈な淋しさに襲われつつありました。どうせ東京で大した事をやっている訳ではないし、いっそここに住んでしまおうかな?

東京にアパートがあったのでその時決断は出来ませんでしたが、約1年経ってもその思いが揺らぐ事は一度もありませんでした。

そんな理由で今年の7月、トビリシに移住します。

筆者

ジョージア特派員

fujinee

ジョージアのトビリシに住んでいます。音楽や芸術が好きなので、そのような記事が多くなります。

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