欧道紀行スペイン編:バレンシアの火祭り "Fallas(ファジャス)"-II
ポンちゃんが案内するバレンシア⑧
年に1度開催されるバレンシアの火祭りFallas(ファジャス)には、お決まりのメインイベントがいくつかあるそうです。
誰もが火祭りをイメージする大事なイベントと言えば、最終日に行われる"la Cremà"(クレマ)と呼ばれる各団体が競って造り上げた張り子の人形を一斉に燃やすものですよね。
私も実際にファジャスに参加するまで知らなかったのですが、4日間のファジャス期間中に行われるメインイベントというのがいくつかあってこちらも大事なファジャスの見どころとなりますので、是非お見逃しなく!
【"la Ofrenda de flores"(献花式)】
大聖堂裏手にある"Plaza de Viergen"(ビルヘン広場)に組み上げられた大きな聖母像に花を捧げる儀式です。
バレンシア市内1日観光の最中、独特のヘアスタイルに豪華で繊細で美しい民族衣装に包まれた女性の軍団が、通りでスタンバイしている風景に出くわしました。 これがまさに聖母像に花を捧げようとしているパレードの準備風景だったんですね。
ファジャス期間中の2日間に渡って、"la Ofrenda de flores"(献花式)と呼ばれる宗教的意味合いの強い行事が行われます。 これは、各地区・団体の人々が、民族衣装に身を包んで、白と赤のカーネーションを手にビルヘン広場目指してパレードし、バレンシアの守護聖人"la Virgen de los Desamparados"(デサンパラードス聖母)に献花する儀式です。
私たちがビルヘン広場へ行ったのは、3月18日、恐らく献花式2日目のことでした。
最初の写真にある通りすでに聖母像のマント部分は、赤白のカーネーションできれいに埋め尽くされていました。
一方、前身頃の方はこの通りまだまだ隙間がありますね。
献花式も終盤を迎える頃には、全てが花で埋め尽くされてとてもきれいになることでしょう。
敬虔なカトリック教徒のスペイン人の思いが伝わってくる献花式、何だかとても厳粛な雰囲気が広場に溢れていました。
普段あまり味わうことのできないこの非日常の世界を是非味わってみましょう。
【"Mascletà(マスクレータ)"】
前回ご紹介した可愛い手芸屋さんのファジャスアイテムの1つにマスクレータのブローチがありましたね。
"Mascletà(マスクレータ)"とは何なのでしょうか?
以前ご紹介した中央市場のあるお店にディスプレイされていたのも、このマスクレータです。
マスクレータとは、爆竹のこと。 フエルトで作られた手芸屋さんのマスクレータ、ちゃんと導火線がついていてまさに爆弾というのが分かります。
そう、ヨーロッパのどんちゃん騒ぎには本当に爆竹が欠かせないんですネ。
そして、バレンシアのファジャスで行われる爆竹を使ったショーは半端ないです。
ファジャス開催期間毎日、13時頃から14時にかけて至る所でこのマスクレータ(ショー)が行われます。
メイン会場の市役所前では毎日14時~の様ですネ。
この爆竹ですが、各地区団体の張り子の人形と対の様に大小色々な規模でセットされていました。
毎日毎日ショーが終わると爆竹をセットし直すのだそうです。
時間がくると一斉に機械仕掛けの爆竹が順番に爆破されるエンターテイメントです。
ちょうど、セラーノの塔を出て市の中心の外をグルリと歩いている時に市庁舎前のマスクレータが始まった様で、物凄い爆音が町の外に居る私たちにも伝わるくらいの迫力で迫ってきました。
我々は、普段バレンシア郊外に住むポンちゃんがこの喧騒を避けてマスクレータは次の日に郊外の町のを見学しに行くからとマスクレータの時間には市内から撤退していました。
実は、ポンちゃんの住む郊外の町の近くにマスクレータで有名な小さな町があるのですが、行ってみたら今年はマスクレータが無かった様で空振りでした。
ポンちゃん曰く、「ノー・マネー!資金調達が出来なかったんだろう...」ということでしたが、そういう訳で残念ながらマスクレータ体験はできなかった私です。
「参加する時は、絶対に口を閉じてはダメ!」「ずっと口を開けておきなさい!じゃないと鼓膜が破れてしまうから...」とまで言われていたので、残念だったのか、助かったのか...正直分からないところです。
【光のイルミネーション:ルサファ地区】
バレンシアの町1日観光、ファジャスで盛り上がるバレンシアの町をブラブラ歩いたわけですが、町の至る所に、ステキな電光アーチが飾られていました。
観光をしたのは日も明るい午前中から正午過ぎにかけてでしたので、イルミネーションを楽しむことはできなかったのですが、「夜になるときっとキラキラとしてきれいなんだろうなぁ~」と想像してました。
本当に町全体がお祭りで盛り上がっている感があります。
ポンちゃんがアレンジしてくれたバレンシア観光は、市内観光の後、遅めのランチをして、本格的なシエスタをして、新エリアへ出かけたら、最後は、夜のイルミネーションのショーで締めくくりです。
ポンちゃんがガイドするままにくっついて行っただけなので場所も何も分からなかったのですが、後から調べてみればここは、ムサファ地区だった様ですネ。
音楽に合わせた光のイルミネーションが織りなす美しい光景が私たちを楽しませてくれました。
1曲目は、人工の雪まで降ってきてなんともロマンティックでしたよ。
是非是非この光のイルミネーションのショーはお見逃しなく。
この日は、ファジャスで盛り上がるバレンシアの魅力満載の1日で、本当に楽しかったです。 「はぁ~ハッピー♪」
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