Nürnberg(ニュルンベルク)レープクーヘンのお話

公開日 : 2016年12月14日
最終更新 :

ヴァイナハツマルクト特集2016 ⑧-2

ドイツ3大クリスマスマーケットの1つとして知られるNürnberg(ニュルンベルク)のヴァイナハツマルクト、"Christkindlesmarkt(クリストキンドレスマルクト)"には、これ!というこのマルクトを特徴づける特別なものがいくつかあります。

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今日はそんなニュルンベルクのヴァイナハツマルクトの代表選手の1つ、レープクーヘンについてのお話です。

クリスマスを代表する"Lebkuchen(レープクーヘン)"は、大抵のヴァイナハツマルクトで見かけます。 っが、ここニュルンベルクのレープクーヘンは、特別に"Elisenlebkuchen(エリーゼンレープクーヘン)"と称され、ニュルンベルクを代表する特産品"Nürnberger Spezialitäten(ニュルンベルガー・シュペツィアリテーテン)"の1つとして数えられています。

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"Lebkuchen-SCHMIDT(レープクーヘン・シュミット)社"は、ニュルンベルク内に常設の3店舗を、それ以外に、ミュンヘン、フランクフルト、シュトゥットガルトに支店を持つ著名なレープクーヘンのお店の1つです。 常設店舗の1つは、ヴァイナハツマルクトが開催される開場、Hauptmarkt(ハオプトマルクト)のすぐ横の通り"Plobenhofstraße(プロベンホーフシュトラッセ) 6"にあり、ヴァイナハツマルクト内にも出店されています。 マルクト訪問の際に常設店舗を覗いてみましたが、物凄い人で溢れかえっていました。 そのくらい人気なんですネ。

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ヴァイナハツマルクト内の屋台に、気になる張り紙が...

"Liebe Kinder, auch dieses Jahr gibt es aus dem „Hexenofen" wieder Märchenhäuschen"

「親愛なる子供たちへ 今年も魔女のオーブンからメルヘンのお家が出てくるよ。(意訳)」

あまりに気になったので、フラオエン教会のバルコニーへ上った後15時の回へ間に合うかと行ってみると、ギリギリ滑り込みセーフ。 既に鍵を閉め始めていたところ、娘を見ると開けてくれました。 オーブンの中に入っていたのは、小さなお菓子の家。

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中には、レープクーヘン・シュミット社のレープクーヘンが入っていました。

ラッキー♫

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ところで、「なぜニュルンベルクのレープクーヘンは、Elisenlebkuchen(エリーゼンレープクーヘン)と呼ばれるの?」と気になりませんか?

ニュルンベルク観光局のオフィシャルサイトによれば、名前の由来は、ある伝説にちなんでいるそうです。

「昔、ニュルンベルクのレープクーヘン職人の1人にエリザベスという娘を持つ者がおりました。 その職人はたいそう娘を溺愛しておりました。 ある時、その妻が病気で亡くなりました。 続いて溺愛する娘までもまた重い病に冒され、医者もなす術がありません。 そんな折、職人は、特別な治療法を思いつきます。 オリエントの香辛料の価値を知っていた彼は、小麦粉を廃し、高品質の材料のみを使って特別なレープクーヘンを作りこれをエリザベスに食べさせました。 するとどうでしょう、エリザベスは元気を取り戻し再び健康になったということです。」

それ以来、彼女の名をとってエリザベスのレープクーヘン、エリーゼンレープクーヘンと呼ばれるようになったというお話です。

実際のエリーゼンレープクーヘンですが、通常のレープクーヘンの特徴である、シナモン、バニラ、チョウジ、コリアンダー、オールスパイス(百味胡椒)、ナツメグ、生姜、カルダモンなどの香辛料が香り付けに用いられる一方、小麦粉が10%以下で、アーモンドやハーゼルナッツなどのナッツ類が25%以上の使用と通常のレープクーヘンとは一線を画す特別なレープクーヘンなのだそうです。

レープクーヘン1つでもこんな違いがあるんですね。

ニュルンベルクのマルクトへ行かれたら是非地元の特産品、エリーゼンレープクーヘンに挑戦してみて下さい。

私も、頂いた娘のレープクーヘンを味わってみたいと思います。

《参考資料》

"Die Legende der Elisenlebkuchen"- tourismus.nuernberg.de (ニュルンベルク観光局)

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