[モナコ] アラン・デュカス氏の三つ星旗艦店、Le Louis XV

公開日 : 2018年07月03日
最終更新 :

アラン・デュカスの旗艦店、l'Hôtel de Paris内にあるLe Louis XVにお邪魔してきました。

th_1IMG_5814.jpg

厨房を任されているのは、Alain Ducasse氏の下で働いて10年になるという、Dominique Loryヘッドシェフ。

th_1IMG_7511.jpg

1987年に、"Menu du Jardin de Provence"と銘打ってベジタリアンコースを打ち出すなど、ヘルシーで美味しい料理を追求しているAlain Ducasse氏、フレンチリビエラの新鮮な食材で、脂肪も塩分も控えめな、軽やかな料理を生み出しています。

th_1IMG_5825.jpg

ちょうどモナコグランプリ開催期間中ということで、レストラン内ではなく、屋外のコースを望む眺望抜群の場所に特設の屋外レストランができており、そちらでいただきました。

特別4コースメニューは240ユーロ。

th_1IMG_7516.jpg

お昼なので、シャンパンを少しだけ。

アミューズはヘルシーに、ターニップと人参、きゅうりをごく細かく糸のように刻んだものを、薄切りにしたターニップで巻いて。もう一つはwicker leafと呼ばれる葉野菜を巻いたもの。

th_1IMG_7513.jpg

アミューズに合わせて出されたのは、人参やラディッシュ、ズッキーニの花などをちりばめた、紙のように薄い、グルテンフリーのひよこ豆のクラッカー。

th_1IMG_7517.jpg

Barbajuanという、ほうれん草とリコッタチーズのフィリングを入れた伝統的なラビオリは、全体を揚げるのではなく、下の部分だけ、カリッとなるように揚げ焼きしてあるので、とても軽やか。

th_1IMG_7514.jpg

一口サイズのヘルシーな蒸した肉や魚。

th_1IMG_7521.jpg
th_1IMG_7524.jpg
th_1IMG_7534.jpg

ホウボウとセロリ、去勢鶏とフェンネル、鰹とオリーブ、鯵にはレモン、コウイカにはケッパーなど、それぞれに合うソースを合わせて。銅製の器に入れ。250度に温めた小石を敷き詰めたところに、大きな石を置き、レモンの出汁を加え、すぐに蓋を閉めて蒸し焼きにしてあります。

th_1IMG_7539.jpg

パンは、ブリオッシュやクロワッサンなどの油脂分の高いものはなし。

th_1IMG_7541.jpg

バターは、生産量の少ない貴重なバター、ポンクレ。もちろん、ヘルシーなオリーブオイルという選択肢も。

th_1IMG_7544.jpg

Gamberoni from San Remo, rock fish gelee, caviar

th_1IMG_7549.jpg

レストランのある、リビエラ産の食材にこだわっている、というだけあって、主役はサン・レモ産のガンベローニ(赤海老)。レモンやサフラン、コニャックに漬け込んであります。脂のねっちりした印象というよりも、ふんわりとした優しい味わい。しっかり背わたも取ってあり、繊細な仕事が感じられます。

th_1IMG_7551.jpg

ふるふるの柔らかい、メバルの仲間の魚のゼリーは、シャンパンと合わせるとバニラやナッツのような香りが際立ちます。キャビアはクリスタル。

Steamed green asparagus, curdled ewe's milk and lemon condiment

th_1IMG_7567.jpg

アスパラガスは、軽く蒸したあと、エスペレット唐辛子の混ざった羊のヨーグルトのソース、苦味とぬめりのあるワイルドアスパラガスを添えて。

砂糖とともにローストしたレモンは甘みとともにほのかな苦味、リビエラの食材を中心に使っているというだけあって、地元のフレッシュなアスパラガスの葉が手に入ることから、グリーンアスパラガスのピュレには、葉も使っているそうです。

Milk-fed lamb, red leaf salad and tiny spelt

th_1IMG_7572.jpg

生まれて4〜6週間という仔羊を使ったロースト。

とてもジューシーに焼き上げた仔羊は、人参のジュースとスペルト小麦をタジンで調理したものを添えて、ソレルやバジル、ルッコラなどの野菜と合わせてサーブします。

レタスは、炭火でグリルしただけ、スモーキーで、甘くて瑞々しく、素材の良さを感じます。酸味のあるソレルのソースを添えて。

Local wild raspberrys, biscuit and lime, vanilla sorbet

th_1IMG_7584.jpg

地元産のラズベリーは、酸味が控えめの優しい味わい、ライムのフォーム、クリスピーなアーモンドプラリネの層、バニラのムース、下はバニラを使ったふんわりとした生地。ライムのソルベを添えて。

th_1IMG_7591.jpg

半分に切ったラスベリーの中には、ひとしずくだけラズベリーシロップを垂らして。

Chocolats de la Manufacture et mignardises

th_1IMG_7600.jpg

小菓子も、フルーツを中心に。いちごとゆずのフィリングが入った飴、パートドフリュイの中にサリサリした砂糖とリモンチェッロが入ったもの。

金柑のコンポートには、生姜とライムのジャムが入り、苦味と柑橘感を強調します。

チョコレートは、アランデュカスチョコレートから。

th_1IMG_7612.jpg

ダークなものは、酸味が強くフルーティで、パッションフルーツや、ベリーのような酸味がありました。

ミルクチョコレートには、地中海らしい、パスティスのような、アニスのような香りのリキュールが入っていました。

アーモンドのものは、香ばしいアーモンドのサクサクしたプラリネ入り。

th_1IMG_7607.jpg
th_1IMG_7623.jpg
th_1IMG_7505.jpg

お土産にいただいたのは、チョコレートとオレンジピールの入った、しっとりしたパネトーネ。

一番感じたのは、「シンプリシティ」。シンプルに、素材の良さを引き出し、一皿に使う食材の数も、構成要素を少なく、無駄を削ぎ落とした中で、美しいハーモニーを奏でる料理を提供するレストランだと感じました。

th_1IMG_7633.jpg
th_1IMG_5815.jpg

<DATA>

■Le Louis XV (ル・ルイ・キャーンズ)

営業時間:ランチ 12:15~13:45(金曜〜月曜)、ディナー 19:30〜21:45(木曜〜月曜)、

住所:Hôtel de Paris Place du Casino 98000 Monaco

電話:+377 98 06 88 64

https://www.ducasse-paris.com/en/addresses/louis-xv-alain-ducasse-hotel-paris

筆者

シンガポール特派員

仲山今日子

趣味は海外秘境旅行、現在約50カ国更新中。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。