[WGS2016] 明日から 20 Best Chefs Jam Session 開催!/セレブリティシェフ、Reto Mathis氏スペシャルディナー

公開日 : 2016年04月15日
最終更新 :

今年で20周年を迎えるWorld Gourmet Summit、24日までの日程で、シンガポール国内の様々なレストランで、提携イベントが行われています。

今週末は、マリーナベイサンズを望む美しい眺望と、セレブリティシェフのChris Miller(クリス・ミラー)氏の料理で知られるレストランとして知られている、Stellar 1-Altitude(ステラ・ワン・アルティチュード)を会場に行われるイベントを2つご紹介します。

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まず、一つ目が、4月13日~16日の日程で、 "Epicurean Delights Dinner with Reto Mathis " というイベント。セレブが集まるスイスのリゾート地、St.Moritz(サンモリッツ)で毎年行われているグルメフェスティバル"St.Moritz Gourmet Festival"の代表でもあり、父はイランのシャー(皇帝)の専属料理人だったという、スイスの有名シェフ、Reto Mathis(レト・マティス)氏による、トリュフとキャビアを贅沢に使った特別な7皿のコースが提供されます。

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(写真左がChrisシェフ、同右がRetoシェフ)

この特別なコラボレーションディナーはすでに全日満席の人気ぶり。そのうちのいくつかのメニューをご紹介していきます!

まずは、Retoシェフがはるばるスイスから持ってきたという、オーシャントラウトの前菜からスタート。

オーシャントラウトの身の滑らかで濃厚な味わいをそのまま味わう品。間にあしらわれている一口サイズのパンケーキの、ふわふわな食感は驚くべき感覚でした。

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クリーンでピュアな味がテーマのRetoシェフの料理、感じたのはとても繊細なテクスチャーと、塩分を極限までそぎ落とした味わい。それはまるで、日本の懐石のお椀が、どこまでもクリアで淡い繊細な味をよしとするのと、同じものを感じました。

そのポリシーは、会場でもあるStellar 1-Altitudeで、ホストシェフとしてRetoシェフを迎えたChrisシェフとも共通しています。

(Stellar 1-Altitudeについては、こちらの記事をご参照ください)

Stellar 1-Altitudeからのスペシャルアミューズとして提供されたのは、塩でシンプルに味付けした、オーストラリア産の活アワビと

黒トリュフ、フォワグラという組み合わせ。

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ソースは下に敷いてあるので、まずアワビの味をシンプルに味わい、それからフォワグラのコクと合わせていただく形です。このフォワグラも、余分なものを加えずに焼き上げられていて、上質の食材の味をしっかりと感じてほしい、というChrisシェフの思いが感じられます。

そして、トリュフとキャビアのメニューで有名なRetoシェフのスペシャリティーが登場。

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まずは、フランスとスイスの国境、アルザスの地方料理、タルトフランベをアレンジした、Reto's Truffle Pizza。

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シンプルに焼きあげたごく薄いタルト生地に、フロマージュブラン、そして黒トリュフのスライスをたっぷりと。小麦粉の香りがシンプルに感じられるタルトフランベの、生地の繊細なこと!噛むと、紙よりもはるかに薄いのではないかと思える薄い層にほろほろと崩れる食感が素晴らしく、黒トリュフの香りと味をダイレクトに楽しめ、上からかけられたフロマージュブランが、それを後押しします。

「私の料理のモットーは、シンプルで素材の味わいが楽しめること。色々なものを入れるのではなく、3~4種類のシンプルな、そして極上のクオリティの食材を使い、目で見たものをそのまま味わってもらいたい」という言葉に納得です。

続いては、イタリアの伝統的なパン入りのサラダ、Crispy Panzannella。

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もともと、硬くなったパンを生かすために作られたつつましい料理ですが、フレッシュなタコを入れて、上質な味わいに仕上げました。パプリカ、セロリ、紫玉ねぎなどの野菜の味も、はっとさせられるような薫り高いもの。添えられているのは、フリーズドライの黒オリーブ、ヴァージンオリーブオイル、深い甘みとコクのあるバルサミコビネガー、紫玉ねぎの味わいと重なる、ブルーポテトチップ。素材と素材が重なるハーモニーを、そのまま楽しむ。そんな印象です。

続いては、トリュフのエスプレッソ。トリュフのスープの上にクリームが載っていて、さらにはスライスしたトリュフをたっぷりとかけていただきます。コクのあるトリュフスープは完成形、間の軽やかなエスプーマの泡と、スライスしたトリュフが、そのスープのクリーミーな部分とトリュフらしさを更に際立たせます。

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魚のメインディッシュは、Confit of Ocean Trout Fillet。

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こちらも、Retoシェフが持ってきたトラウト。低温調理したというその食感のなんと柔らかいこと!溶けるように軽やかな、ふわっとした食感は見事です。松の実とタイム、パプリカ、人参、アスパラ、ズッキーニなどの野菜と共に、サンドライトマトのヴィネグレットソースでいただきます。岩塩がかかっていますが、あくまでも控えめ。素材の旨みでカバーできる極限まで塩を減らしている印象です。

肉のメインディッシュは、Wagyu Robespierre with Grana Chips and Truffles。

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スイスとの国境にほど近い、イタリア北部で食べられている、ロベスピエールという料理。塊の牛肉をカットした後に表面をさっとあぶって提供されます。

Retoシェフのロベスピエールは、とても薄い牛肉なのにもかかわらず、表面だけが火が通っていて、中は薔薇色のまま。

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ごく繊細な火入れがされていて、滑らかな和牛の肉質と甘みを十分堪能できます。塩はほとんど使われておらず、イタリア北部の名産で、パルメザンチーズのような味わいのGrana Cheese(グラナチーズ)のスライスで、塩気と旨みをプラスしています。

そして、ここにもたっぷりと黒トリュフ、そしてローズマリーがアクセントになっていて、素材の競演とでも言いたくなるような味わいです。

デザートは、Chocolate。

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ラズベリーとヨーグルトのソルベ、様々な種類のベリー、そしてチョコレートタルト。酸味から甘みへ、そして、やや酸味のあるカカオ豆の香りと、ベリーの酸味が重なるデザートでした。

実は、キッコーマンのブランドアンバサダーとして、日本に何度も訪れているというRetoシェフ。素材を生かしたピュアな味わいは、

自分の目指している料理の形ととても共通するところがある、と語ります。実際、今年の1月に行われたSt.Moritz Gourmet Festival 2016 のテーマは「日本」。Nobuの松久信幸シェフや、松嶋啓介シェフなど、世界で活躍する日本人シェフや、京都の摘草料理の流れをくむ、「草喰なかひがし」の中東久雄さんなど、Retoシェフが「最も世界をインスパイアする日本人のシェフを選んだ」という、16人が招待され、世界から集まったセレブリティたちに、特別な料理を披露したのだそう。ますます注目される日本人シェフや日本料理のよさ、これからも広がっていってほしいと思います。

そして、もう一つこのStellar 1-Altitudeで行われるのは、あす、あさって(4月16日・17日)に行われる、"WGS 20 Gastronomic Jam Sessions" 。20周年の記念に、世界的に有名なシェフ20人が集まり、最新のダイニングシーンのトレンドについて話し合います。

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スケジュールはこちら。

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RetoシェフもChrisシェフと共に、Epures(フランス語で純粋な、洗練された、という意味)というテーマでデモンストレーションを行うほか、この地球の歩き方ウェブサイトでもご紹介させていただいた、CandlenutのMalcolm Leeシェフ、Wild RocketのWillin Lowシェフ、Tippling ClubのRyan Cliftシェフ、Burnt EndsのDavid Pyntシェフ、LabyrinthのHan Li Guangシェフ、はし田の橋田建二郎シェフ、Panjab GrillのJaved Ahamadシェフ、GattopardoのLino Sauroシェフなど、シンガポールを代表するシェフたちが登場します。詳しくは、公式ウェブサイト(英語)をご覧ください!

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期間:2016年3月28日~4月24日

会場:シンガポール国内各提携レストランにて

イベント:WGS 20 Gastronomic Jam Sessions(4月16・17日)

     Epicurean Delights Dinner with Reto Mathis (4月13~16日)

     St.Moritz Champagne Topless Club feauturing Reto Mathis & Chris Millar(4月15日)

住所:1 Raffles Place (Former OUB Center), Singapore 048616

予約・問い合わせ:Email(info@1-altitude.com) または、電話 +65 6438 0410

アクセス:MRTラッフルズプレイス駅から徒歩2分

筆者

シンガポール特派員

仲山今日子

趣味は海外秘境旅行、現在約50カ国更新中。

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