お姫様気分を味わえる王道ホテルフレンチ「Brasserie Les Saveurs」
セントレジスホテルのメインダイニング、ブラッスリー・レ・サブールが、今年6月にカナダ出身の Thomas Cruise(トーマス・クルーズ)シェフの下、新しく生まれ変わりました。
ホテルの正面玄関を入りまっすぐ進むと、緑を望む明るくくつろげる空間が広がっています。赤いベルベット張りのゆったりとした椅子、高い天井からはクリスタルガラスのシャンデリアと、ゴージャスなインテリアは、日常を離れ、誰かの邸宅に招かれたような雰囲気が漂います。
提供しているのは、コンテンポラリーフレンチ。まずは、温かい自家製のライ麦パンからスタートします。
Duck Fois Gras(28シンガポールドル、写真奥)
フォワグラのトーション仕立ては、限りなく滑らかで、フォワグラのコクを十分に楽しめます。表面がさくさくに焼き上げられた
軽い食感の自家製のバターブリオッシュが、濃密なフォワグラと良いバランスです。
シュナップスと呼ばれる蒸留酒に漬け込んだ桃と、ピスタチオが添えられていて、
桃の甘い香りとピスタチオが香ばしさをプラスしています。
写真手前にあるのは、 Poached Boston Lobster and Langoustine roulade(32シンガポールドル)
アカザエビの身を、マンゴーのゼリーで巻き、ロブスター、大根といくらが添えられています。
甘みのあるロブスターと海老にマンゴーの甘い香りが良くあい、大根のしゃきしゃき感といくらの塩気が味と食感のアクセントになっています。
トーマスシェフはもともとニューヨークの三ツ星レストラン、ジャン・ジョルジュがカナダに出したレストランで働いていたそうですが、この甲殻類と南国の甘い香りのフルーツの合わせ方は、ジャン・ジョルジュの影響を感じます。
そのことをThomasシェフに伝えると、とてもうれしそうに笑って、「ジャン・ジョルジュシェフには
素材の組み合わせ方もそうだし、新鮮な食材をシンプルに料理する大切さなど、本当に多くのことを教わったよ」と話していました。
そして、個人的に特にお勧めしたいのが、Lobster Bisque (26シンガポールドル)
コンテンポラリーフレンチではありますが、どこかクラッシックな面持ちを残したしっかりとした味わいと濃厚さ。
冷たく冷やされた蟹の身と、細かく刻まれたディルに、テーブルで熱々のビスクをサーブしてもらいます。
ひんやりとした蟹と温かく濃厚なビスクの温度差が面白く、タイムの香りをつけたクルトンを合間にはさみながら食べると、とまらない美味しさです。クリーム感が豊かななので、樽のバニラ香のある、白ワインとあわせたい味です。
メインの魚料理は、レストランのシグネチャーでもある、Butter-Sealed Dover Sole Fillet (63シンガポールドル)
ドーバー産の最高品質のヒラメのブラウンバターソース。
焦がしバターの香りが、表面をかりっと焼き上げたヒラメと好相性。
上に乗せた新鮮なレモン果肉が、全体を引き締め、フレッシュな印象を与えます。
アスパラなどの緑の香りの野菜とジャガイモ、すっきりしたケイパーとあわせた、王道のメニューです。
肉料理は、Grilled Lamb Cutlet (46シンガポールドル)
ミルクしか飲んでいない子羊のグリルは、とても柔らかな肉質で、脂身のとろけるような質感と甘い香りが楽しめます。
太陽の光をいっぱいに浴びたパプリカのラタトゥイユとプロバンス風のオリーブソース、ローストガーリック、そして肉料理のサイドディッシュとして出てくるポレンタ(とうもろこしのお粥)をガレット仕立てにしたものが。
デザートは、チョコレートのミルフィーユ、Chocolate "Millefeuille" (17シンガポールドル)
添加物を使わないことで知られ、生産量も少ない希少なイタリア・トスカーナ産の高級チョコレート、AMEDEI(アメデイ)を惜しみなく使っています。ふんわり柔らかいチョコレートクリーム、
ミルクチョコレートとピーナッツのクリーム、塩キャラメルソースにチョコレートのチュイルという組み合わせ。
カカオのしっかりとした香りが楽しめますが、ムース状になっているので重すぎず、キャラメルのように香ばしいチュイルが利いていました。
ラグジュアリーホテルだけあって、雰囲気も抜群。昼はプールと緑を望み、開放感があり、夜はシャンデリアが輝き雰囲気も抜群。特に、階段を上がった所にある、ロマンティックな半個室は、
お姫様気分が味わえて、大切な記念日などのシチュエーションにも使えそう。
どれをとっても、最高級の食材だけを使った料理、そして、2014年にはWine Spectator誌のAward of Excellence賞を受賞するなど、ワインリストも充実。食通の方をお連れしても安心です。
コンテンポラリーフレンチですが、ひねりすぎていないので、王道の料理をしっかり味わいたい方、
そして味付けはしっかりめなので、そういった意味でもワイン好きの方に特におすすめ。
どこか南国の香り漂う素材使いは、旅の思い出にもぴったりです。
<DATA>
営業時間:朝食 6:30~10:30(毎日)
ランチ 12:00~14:30(月~土曜)
ブランチ 12:00~15:00(日曜)
アフタヌーンティー 15:00~17:00(月~土曜)、16:00~18:00(日曜)
ディナー 19:00〜22:00(毎日)
※上記のメニューはランチ・ディナー時に提供
住所:The St. Regis Singapore, Lobby Level,29 Tanglin Road, Singapore 247911, Singapore
電話: +65 6506 6860
アクセス:MRTオーチャード駅から徒歩11分
筆者
シンガポール特派員
仲山今日子
趣味は海外秘境旅行、現在約50カ国更新中。
【記載内容について】
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