ブラジルは世界トップの農薬使用国
日本の23倍もの広大な国土を持つブラジル。そこでは豊かな土壌を活かしたアグリビジネスが盛んに行われています。そして農薬も・・・・・・
実は、ブラジルは農薬使用において世界ランキングのトップをいく農薬王国。年間約70億ドルのお金が動いています。
ブラジル地理統計院(IBGE)が2009年9月30日に発表した『2006年農業統計調査』によると、ブラジルの農場の78.9%が農薬を使用しているそうです。農薬散布で最も使われる道具は噴霧器。
同調査の分析で問題視されていることの一つが、農薬を使用している農場のうち、責任者たちが政府や組合、私的機関からの技術指導を受けていない率が56.3%にも上ること。IBGE調査員は、「農薬の使用を削減すためではなく、主に人体への健康や環境におけるインパクトの軽減のために技術指導は基本的なこと」と語っています。
ただ、実践的指導がないなら、少なくとも農薬の説明書をきちんと読むようにしなければなりませんが、農業従事者が小学校などの初等教育を受けていないため、文字を読むことができず、農薬の使用基準を守れないということもあるようです。
ところで、日本では当然のごとく食卓にオーガニック農産物が上っていますが、ブラジルにはないのでしょうか。
一応、ブラジルにもオーガニック農産物が存在します。
でも、ブラジルでは生産者のたった1.8%しか導入していません。そのうち、畜産・その他動物の飼育が41.7%、一時的な作物が33.5%となっています。
これらのオーガニック農産物の6割はブラジル国外用で、主に日本や北アメリカ、ヨーロッパなど30カ国へと輸出されています。オーガニック農産物には大豆製品、砂糖、米、コーヒー、カカオなどが挙げられています。
というわけで、ブラジルで美味しくて健康で安全な農産物に出会うのは至難の業です。
(写真:サンパウロ市営市場の果物売り場)
[参考サイト]
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