平均月給と同額!?バイリンガル学校授業料

公開日 : 2008年05月28日
最終更新 :
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海外での子育てで最も頭を悩ませるのは、子どもの学校選び。

ブラジルの学校は通常、2部(午前・午後)もしくは3部(午前・午後・夜間)に分かれて授業が行われます。

公立学校は授業料が無料なので低収入の家庭では大助かり。

ですが、入学するのに待機リストがあったり、慢性的な教員不足とそれによる教育の質の低下、また、学校によっては校内の治安が悪いなどの問題を抱えているため、最良の学校をしっかりと見極めなくてはいけません。

一方、私立学校は有料でバラエティ豊か。

近年増加傾向にある共働きの親のニーズに応えて、多くの私立学校が全日制(07:00頃〜18:00頃)を導入し、さらに、ブラジルという移民で成り立つ国の特色を生かしたバイリンガル教育を実践しています。

例えば、教育省が定める小学校の必須科目はポルトガル語、算数、歴史、地理、科学。

サンパウロ市内のフランス系学校の「LICEU PASTEUR」では、そのほかに英語とスペイン語が必須、フランス語が選択科目となり、全日制の児童になると、5年生からはフランス料理なども学ぶことができます。

同じくドイツ系学校の「COLÉGIO BENJAMIN CONSTANT」では、英語とドイツ語が必須となり、語学検定が課せられるほどの徹底振り。後にスペイン語も選択科目に加わります。全日制の児童の授業は倫理・公民権学習やスクラップ作業など、いかにもドイツらしい科目も目立ち、課外活動にはドイツ舞踊、親や友だちも参加できるドイツ語教室などドイツ一色です。

日系学校の「COLÉGIO OSHIMAN(大志万)」は、ブラジルでは珍しく全日制のみで、英語と日本語、スペイン語が必須科目となり、一年を通して日本文化を意識したイベントを多く催しています。

さて、ここで気になるのは、私立学校の授業料。

各学校に2008年の小学1年生の月謝を訊ねてみました。

「LICEU PASTEUR」=半日:R$837.33(約5万1千円、R$1=61円換算)、全日:R$1,197.38(約7万3千円)

「COLÉGIO BENJAMIN CONSTANT」=半日:R$708.61(約4万3千円)、全日:R$1,134.11(約6万9千円)

「COLÉGIO OSHIMAN」=半日:なし、全日:R$1,500.00(約9万2千円、給食・おやつ込)

その他、スペインからのカトリック宣教師たちが開いた学校「COLÉGIO SANTO AGOSTINHO」=半日:R$646.62(約3万9千円)、全日:R$1,178.42(約7万2千円)

お金持ちが行く学校として有名なイエズス会系「COLÉGIO SÃO LUÍS」=半日:R$970.00(約5万9千円)、全日:R$1,814.00(約11万1千円)

もう一つ、お金持ち御用達のイタリア系学校「COLÉGIO DANTE ALIGHIERI」=半日:R$1,109.00(約6万8千円)、全日:なし

ところで、ブラジルの労働省は昨年、ある広報のなかで「2006年のブラジルの労働者の平均月給はR$1,236.19(約7万5千円)」と発表しています。

この給料で私立学校の学費を払ったら、お釣りどころかマイナスに!?

日本の皆さんは、ブラジルの私立学校の学費を高いと感じますか、それとも激安だと思いますか?

(写真は私立学校のおやつ風景)

[参考資料]

[学校サイト一覧]

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