フェンシング大国"イタリア"に挑戦する一人の日本人

公開日 : 2018年11月04日
最終更新 :

太陽と情熱の国イタリアはサッカーだけに限らず、剣を使うスポーツ競技の一種であるフェンシングの強豪国としても知られています。このフェンシングの種目の一つであるフルーレでは、2012年のロンドンオリンピックの団体戦で金メダルを獲得するだけではなく、個人戦でも好成績を収めています。(※フルーレは、攻守交代がある種目で胴体部分に500g以上の突きを当てることで点数になる種目です)

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画像提供:KAITO STREETS氏(ご本人承諾済)

フレール、エペ、サーブルの三種目があるフェンシングは、それぞれ使用する剣やルールが異なるが、欧州で発達した剣術が起源となっていると言われている。エペの種目でも2016年リオデジャネイロオリンピックにて団体で銀を獲得し、またサーブルの種目でもやはり、2012年ロンドンオリンピックの団体競技にて銅メダルを獲得しているこのフェンシング大国のイタリアそして、ここローマで練習を積み重ねる一人の日本人選手がいる。その日本人選手の名は、2020年の東京オリンピックにてメダルを狙うストリーツ・海飛(カイト)選手です。

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画像提供:NORIKO STREETSSUEYOSHI氏(ご本人承諾済)

彼自身の種目であるサーブルは突きだけではなく、斬りも有効となる種目で、北部イタリアの決闘用サーベル術が由来とされているようだ。オリンピックでは2004年から正式種目として採用されている。

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画像提供:KAITO STREETS氏(ご本人承諾済)

次のオリンピックである2020年東京オリンピックでメダル獲得が期待されるストリーツ・海飛選手は、イタリア国内でも有数の名門クラブで知られる「ローマフェンシングクラブ(伊語:Club Scherma Roma)」にて、もともと才能に恵まれたフェンシング技術のさらなる向上を目指し、日々腕を磨いている。日本代表にも選出されている彼の練習の基点となっていたのは、彼の父の母国であるアメリカだが、オリンピックや世界選手権等で輝かしい実績を残している強豪国のイタリアで学びたいという思いから今回の短期留学を決めたようだ。

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細かく、俊敏な動きが必要なフェンシングというスポーツは、脚力が重要になってくることから彼の姿を見ると一見、了見で逞しさと凛々しさをしっかり備えていることが分かる。さらに崇高なレベルまでの競技をなされているスポーツ選手独特のオーラを感じ取ることができる。今回、個人的に彼のために特別な滞在ビザ取得のサポートやイタリアでの生活におけるアドバイスをさせて頂いたが、ローマ2特派員としても彼のこれからの活躍に着目し、何よりもここローマで練習している縁からまた引き続き、心から応援したいと思っています。

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画像提供:KAITO STREETS氏(ご本人承諾済)

彼が練習している名門クラブは、国内のオリンピック候補選手を強化するトレーニング施設が集中する "カンピ・スポルティヴィ"(伊語:Campi Sportivi)と呼ばれる地区にあり、ローマ市内からは地下鉄A線フラミニオ駅(伊語:Flaminio)より少し北の方にある。この地区は、通称でCONIと呼ばれるイタリアオリンピック委員会(伊語:Comitato Olimpico Nazionale Italiano)が管理している。また、このイタリアオリンピック委員会の事務所の入口には、2020年東京オリンピックへ向けたカウントダウンが表示されていた。

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今後、ストリーツ・海飛選手は、ここローマでのフェンシング留学後、母の母国である日本での活動を中心にするようだ。2020年の東京オリンピックでは、数ある魅力たっぷりの競技の中でこのフェンシングにも着目し、ここ永遠の都"ローマ"で鍛錬した一人の日本代表選手であるストリーツ・海飛選手を是非、応援してみてはいかがでしょうか。

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撮影:ローマ2特派員田澤 龍太郎(各々ご本人承諾済)

ストリーツ・海飛選手(Kaito Streets)ファンページはこちら

筆者

イタリア特派員

田澤 龍太郎

現地でサッカーを中心にしたスポーツ留学サポートや旅行アシスタントやコーディネーター等と現地在住の強みを活かした仕事をしながらどっぷりと濃いローマライフを満喫中。

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