文化財公開日 3 グラーヴェンロイター・ハウス

公開日 : 2017年09月11日
最終更新 :

実は、この家の名前は知りませんでした。大学の客員教授の住居とレストラン、独日協会の映画の夕べなどで使う家なので、何度も来たことはあります。10年くらい前には、ここに住んでいた日本人の奥さんを訪ねたこともあり、歴史的な家、文化財の家に住む贅沢さを羨ましく思ったことも。

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レーゲンスブルクには、富豪商人と呼ばれる、貿易でお金を儲けた人達が高い塔をたくさん造っており、それが街の特徴の一つとも言えます。

この家にも、見えないところに2つの塔がありました。塔を造るには、色々な制約があったそうで、この家の持ち主には、実はその資格がなかった。でも、工夫して、道から見えない中庭に、二つの塔を造ったのです。実際、この建物は昔は二つの家に別れていたのだそうで、それであちらとこちらに塔があるのです。

確かに、大切な建物に掲げてある掲示板にも書かれています。中庭に二つの塔があると。

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ここの説明書きにありますが、13世紀に作られた初期ゴシックの造りだそうです。

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中庭にも何度も来たことあるのに気付かなかった二つの塔。

ちなみに中庭は、上から見るとこんな感じです。

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ハウスチャペルと言われる個人的に使われていた礼拝堂もそれぞれにありました。この5股に別れたゴシックの天井は珍しいものだそうです。

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そして、こちらはレストランの入ってすぐの場所。

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レストランは、とっても雰囲気がありますね。経営が変わったのか、3年くらい前からお店の名前も変わっています。店名は、Amore, Vino & Amici。愛とワインと友情と!とでもいう意味でしょうか。イタリア語です。

地下もとても興味深いものであったけど、一番良かったのは、住居部分です。15世紀のオリジナルの木の扉や、ドアの桟など、とっても価値のあるものがたくさん。

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この上の写真を見た限り、大したことなさそうですが、ドアの上の部分(桟)に1621年の日付が刻まれていました。他の見学者が見つけたおかげで、私もじっくり観察できました。

そして、こちらの木の彫刻はすごい。一部欠けてはいますが、こんなに贅沢な造り。本物のお金持ちの成せる技ですね。

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神聖ローマ帝国の象徴の鳥である、双頭の鷲がこんなところにも。

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教授用の住宅の一室からのぞいたら、こんな素敵な風景。見えている時計台は、旧市庁舎のものです。

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実は、大したことないと思っていた家でしたが、見学希望者がたくさんすぎて、ものすごい待ち時間でした。

そして、実際に行って見たら、この写真では伝えられないくらい素晴らしいものがたくさん見学できました。

普段公開されているわけではありませんが、こんな家が旧市街のあちこちにあるのだと思うと、やはりレーゲンスブルクのすごさを改めて感じさせられます。

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