【パリ6区】会期終了間近、リュクサンブール美術館で開催中の【アルフォンス・ミュシャ】展 1/27まで

公開日 : 2019年01月15日
最終更新 :
DSCF2030.jpg

皆様、先日、現在、パリ6区 Musée du Luxembourg(リュクサンブール美術館)で開催中の【ALPHONSE MUCHA(アルフォンス・ミュシャ)】展を鑑賞してまいりました。今回はこの展覧会について、レポート致します。

ALPHONSE MUCHAと言えば、パリ時代の現代でいうグラフィック・アーティストの先駆けとなった人物。フランスを代表する伝説の女優、Sarah Bernardt(サラ・ベルナール)の舞台のポスターデザインを始め、日本でも展覧会が開催され、日本人にも人気のあるアーティストであるのですが、今回の展覧会は、パリ時代、そして、その後、チェコに戻り、作り上げた晩年の大作【L'Épopée slave(スラブ叙事詩)】も触れた内容となっており、展覧会は以下の内容で構成されております。

1. UN BOHÉMIEN À PARIS(パリでのボヘミアン)

チェコで生を受けたミュシャがやがて、1880年代中盤ドイツ・ミュンヘン時代、更に、1887年にパリへ渡り、パリ時代初期の頃の若き日のミュシャ、サラ・ベルナールの出会いの前の頃の作品が中心に構成されております。

2. UN INVENTEUR D'IMAGES POPULAIRES(代表的作品に至るまでの創造)

彼のアーティストとしての成功へのきっかけとなった女優サラ・ベルナールとの出会い、その頃の舞台ポスター、そのポスター作品にあしらわれたモチーフのためのデッサン、有名シャンパンメーカーの広告デザインを始めとした彼が手がけたグラフィックデザインの数々。。。

ミュシャ・スタイルの確立までの時代が中心に構成されております。

DSCF2031.jpg

3. MUCHA, LE COSMOPOLITE(国際的活躍を遂げるまでのミュシャ)

1885年から1890年ごろ、ヨーロッパの大都市を中心にアール・ヌーヴォーの流れが高まり、ミュシャもその代表するアーティストの1人となった頃、1900年開催のパリ万国博覧会で、パビリオン、オーストリア・ハンガリー帝国を含めたスラブ地方ボスニア・ヘルツェゴヴィナ館のデザイナーとして1878年から担当し、これをきっかけに国際的な活躍へと広がるミュシャ。またアメリカで活躍していた頃、後のスラブ叙事詩制作へとつながる資金支援者との出会いなど、今後の彼の人生の分岐点となる時代までが中心に構成されております。

4. MUCHA, LE MYSTIQUE(神秘主義におけるミュシャ)

1894年秋、スウェーデン人作家の August Strindbergと印象派を代表する画家 Paul Gauguinとの出会い、やがて親交を深めていく中で、August Strindbergがオカルト信仰や接神論に対する関心を深めるにつれ、お互い、哲学について話し合う機会が増え、ミュシャも次第に、【神秘主義】が彼の人生の中で大きな影響を与えられていくことに。。。その影響から、美・真実・愛の3つのビーナスをモチーフにした作品が増えた時代を中心に構成されております。

5. MUCHA, LE PATRIOTE(ミュシャ、祖国への思い)

1910年、アメリカで活躍していた頃に出会った支援者、Charles Richard Craneの助けもあり、ついにミュシャは故郷へ戻る決心をし、1911年からプラハ市庁舎の装飾作品【スラブ叙事詩】に着手。その頃の時代の作品、また晩年の【スラブ叙事詩】に対する解説も詳しく構成されております。

6. ARTISTE ET PHILOSOPHE(アーティストと哲学者)

人類の進化において、アートが人々を助ける力があるということを信じていた晩年のミュシャ。彼はその哲学を持って、平和に寄り添い、支えることをアートを通じて体現しようとしてきた。しかし、当時の時代背景として、1938年、彼の故郷であるチェコ・スロバキアは儚くもドイツ、ポーランド、ハンガリーによって失うことになり、彼のその後の人生にも触れている内容で構成されています。

以上のような内容となっておりますが、この展覧会、1/27までで、まもなく終了となるので、行ってみたいんだけど、まだ行けてない方はお早めに。。。なお、1/21、22、23、24は 10:30 - 22:00まで特別開館となっているそうです。

なお、館内写真撮影に関しては、フラッシュなしであれば、問題ないとのことです。

**

*美術館・博物館情報*

美術館・博物館名:Musée du Luxembourg(リュクサンブール美術館)

展覧会名:ALPHONSE MUCHA

会期:2018/9/12 - 2019/1/27

開館時間:月曜日-木曜日、日曜日:10:30 - 19:00 / 金曜日:10:30 - 22:00(夜間開館)

*最終入館受付:閉館45分前まで

*閉館15分前から閉館アナウンスが館内放送されます。

*1/21、22、23、24は 10:30 - 22:00まで特別開館

入館料:13 euros

オンライン購入:フランス語 / 英語

所在地:19 rue de Vaugirard 75006 Paris ▶︎ 地図はこちら

公式サイト:フランス語 / 英語

TEL:+33 (0)1 40 13 62 00

最寄駅:

地下鉄4号線: Saint Sulpice 駅下車

地下鉄10号線: Mabillon 駅下車

RER B 線:Luxembourg 駅下車 (Sortie: Jardin du Luxembourg 出口最寄り)

バス :

58番線、84番線、89番線(Luxembourg停留所)

63番線、70番線、87番線、86番線 (Saint Sulpice停留所)

Vélib'(貸自転車):Stations 6009, 6030, 6017

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。