シャンゼリゼ通りのクリスマス・イルミネーション始まる、今年は異変も

公開日 : 2017年11月24日
最終更新 :
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11月22日夜、毎年恒例のシャンゼリゼ通りのイルミネーションが始まりました。同日夜、シャンゼリゼ通りでは点灯式も行われ、ゲストには女優でモデルのリリー・ローズ・デップさんらが招かれ、イダルゴ・パリ市長とともにライトアップのスイッチをオン。今年のシャンゼリゼ通りのクリスマスシーズンが始まりました。イルミネーションは来年1月8日まで続きます。

毎年きらびやかなシャンゼリゼ通りですが、どこか物足りない雰囲気が......。じつは今年は、毎年同通りで行われるクリスマスマーケットが、開かれないのです。

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シャンゼリゼ通りのクリスマスマーケットは、観光客にとってこの時期の大きな目玉ではあるのですが、実際に訪れてみると、店舗のつくりも売られる商品も、どこか安っぽく質は微妙なものばかり。「フランス」や「クリスマス」とはかけ離れた商品も多く見られます。ここで何かを購入するのは観光客のみで、地元の人にとってはあまり縁のない場所でした。

そのクリスマスマーケットを、今後はシャンゼリゼ通りにあった、もっと良いものにしようとパリ市は考えました。今年7月、パリ市議会は2008年から同マーケットを仕切ってきた興行主マルセル・カンピオン氏の会社との契約を、更新しないと決定したのです。そして2017年末はクリスマスマーケットの開催を取りやめました。

カンピオン氏と露天商にとっては、毎年の大きなビジネスの1つがなくなってしまいますので、当然怒ります。これを不服としてカンピオン氏は裁判に訴えますが、決定は覆されず、市議会が決めた通り2017年末はシャンゼリゼ通りのクリスマスマーケットは、開かれないことになりました。

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さらにこの時期、コンコルド広場に設置される巨大観覧車もカンピオン氏が取り仕切っていたのですが、これも来年で許可が切れる以降は、パリ市は更新をしないとしています。理由は歴史的景観の保護です。そのためコンコルド広場の観覧車は、今年から来年で見納めになる可能性が高いです。

今年末から来年末にかけて、年末のシャンゼリゼ通りの雰囲気は大きく変わっていくと予想されます。

筆者

フランス特派員

守隨 亨延

パリ在住ジャーナリスト(フランス外務省発行記者証所持)。渡航経験は欧州を中心に約60カ国800都市です。

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