パリ地下鉄での切符の買い方まとめ 操作棒クルクル式【写真で順に解説】

公開日 : 2014年02月27日
最終更新 :

公共交通機関は旅行に必須の手段ですが、初めてだと戸惑うことも多いと思います。今回はパリの地下鉄、トラム、バス、RERで使える切符の買い方を、まとめてみました。切符は券売機と窓口で買えます。

券売機が使えるときに窓口へ行くと、駅員に「券売機で買って」と言われることがありますが、「お願いします、どうしても窓口で買いたいんです」と懇願するか、「ああ、フランスに来たんだな」と思って券売機に挑戦してみましょう。

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初めての場合、券売機の操作方法で迷う人もいるかもしれません。券売機にはタッチスクリーン式の最新のものと、スクリーンのすぐ下に、長細いクルクル回る操作筒を使った、従来式(写真参照)の2種類あります。クルクル式の券売機の使い方が分からず、タッチスクリーンだと思い画面を押し続けて、首を傾げている人を時々見かけるので(以前の私です! )注意してください。

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棒の左右に付いている緑と赤のボタンが、それぞれ「OK」と「キャンセル」です。それらを押しつつ、切符の項目などを選んでいきます。

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ます表示言語を選びます。フランス語の他に英語・スペイン語・ドイツ語・イタリア語に対応しています。

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次にナビゴー(定期券)のチャージ(上)もしくは、切符の購入(下)を選ぶ画面になります。切符を購入するので、クルクルを回して切符の絵柄に合わせ、緑ボタンを押します。間違えて緑ボタンを押して次の画面に行ったときでも、赤ボタンを押せばキャンセルされ、画面は戻ります、

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次に切符の種類を選ぶ画面になります。上から順に、次の項目が並びます。

■Ticket t+(パリ市内つまりゾーン1&2のメトロ、トラム、バス、RER線)

■イル・ド・フランス圏内の切符(パリ市外つまりゾーン3以降はこちら)

■空港行き切符(シャルル・ド・ゴール空港、オルリー空港)

■パリ・ビジット(一部観光地の入場割引付き1日乗り放題券)

■モビリス(1日乗り放題券)

■チケ・ジュンヌ(土・日および祝日のみ適用の26歳以下割引切符)

■ナビゴー購入

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今回は一番頻度が高いだろうTicket t+(一番上)を買ってみますが、その他の項目についても、ここでざっと説明します。

まず、郊外へ出る場合は同一運賃ではないので、上から2番目の「イル・ド・フランス圏内(Billets Région Ile de France)」を選び、目的の駅までの切符を買います。Aから始まるアルファベット順に駅名が並んでいるんので、そこから目的地を選び買います。

シャルル・ド・ゴール空港およびオルリー空港への切符は、列車だけでなく、バスの切符も駅の券売機で買えます。列車(RER B線)で行く場合は、間違えて「空港行きバス」の切符を買わないように注意してください。

ナビゴーは1週間や1ヶ月単位などがあります。パリ・ビジットなど乗り放題の切符も便利ですが、滞在中にツアーバスなどでの観光が組み込まれていて、あまり地下鉄を使わない場合、回数券を買った方が安いことも往々にしてあるので、そこは旅行のスタイルに合わせて選んでください。

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さて、Ticket t+を買いましょう。クルクルで一番上に合わせて緑ボタンを押します。市内はどこから乗って、どこへ行っても同一運賃です。

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切符は1枚から最大20枚まで買えます。カルネ(10枚綴り回数券)は10枚を押しましょう。カルネを2セット買う場合は、20枚を押しましょう。今回はTicket t+を1枚買ってみます。

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切符の数を選んだら、普通運賃(Pleine Tarif:上)か10歳以下の子供運賃(T.réduit:下)かの画面になります。今回は普通運賃の、上を選び緑ボタンを押します。

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次に支払い金額の確認画面になるので、ここで金額を確認しOKなら「Valider」に合わせて緑ボタンを押します。他に切符を買うなら「Ajouter un achat」に合わせて押します。今回はこれで良いので「Valider」します。

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支払い画面になったので、カードか現金で支払います。現金の場合、お釣りはすべて小銭で返されるので、切符1枚を20ユーロなどの大きめの紙幣で買うと、釣銭で財布が膨れ上がります。フランスはカード社会で、大抵のところでクレジットカードが使えます。万が一財布をすられたときも、すぐにカードを止めれば被害を最小に抑えられるため、フランス人は高額な現金をあまり持ち歩きません。

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カードで支払う場合は、メインスクリーンの右にあるカードリーダーにクレジットカードを挿入します。数字のキーがあるところの画面に「Code?」と出たら暗証番号を打ちましょう。暗証番号を打つ際は、片手で打つ手を隠して、周囲から見えないようにすると防犯対策になります。

暗証番号を打ち終わったら、数字のキーにある緑のボタンを押します。違えた場合は黄色のボタンで修正するか、赤の「中止」ボタンを押しましょう。番号を打つと「Patientez(お待ちください)」と表示されます。手続き中なので、焦らず待ちましょう。

カードが認証されると、受け取り口に切符が出てきます。その後、中央の画面上では「領収書の有無」が表示されるので、いる人はそこで「Oui」を押せば領収書も発行されます。

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パリでは日本のように、駅から外に出るときに切符を回収しないため、ポケットやカバンの中で未使用のものと使用済みのものが交ざり、どれがどれか分からなくなることがあります(私です! )。その際は切符に黒か紺で刻印されているかで、使用・未使用を見分けます。刻印は表のときもありますし裏のときもあります。刻印がかなり薄いこともあるので分かりづらいです。

未使用にも関わらず改札口が開かない場合は、切符の磁気が取れてしまっています。その際は窓口で駅員に伝えれば交換してくれます。

以上、公共交通機関を乗りこなして、素敵なパリ滞在にしてください。

(2月お題"電車(メトロ)")

筆者

フランス特派員

守隨 亨延

パリ在住ジャーナリスト(フランス外務省発行記者証所持)。渡航経験は欧州を中心に約60カ国800都市です。

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