北欧音楽の今、オスロジャズフェス 現地レポート
8月12~18日、オスロ・ジャズフェスティバルが開催された。
オープニングコンサートには、ジョニ・ミッチェルを讃えて、ノルウェーで今活躍する若手有名アーティストたちが特別なパフォーマンスを披露。
Rohey Taalah, Susanna, Frida Ånnevik, Jenny Hval, Sondre Lerche, Hanna Paulsberg, Heida Mobeck, Torstein Lavik Larsen, Christian Winther, Magnus Nergaard, Hans Hulbækmo.
知らないと、「え、誰?」と思うかしれない。
北欧音楽界に詳しい人なら、「こんなことは、二度と起きないのでは!!!」というレベルのメンバーが、奇跡のチームを組んでいた。
どの人を「すごい!」と思うかは、その人の音楽の好みにもよるだろう。
ジャズフェスでは、子どもたちによる演奏も人気がある。彼らの中から、いつかスターが誕生しているかも。
オープニングコンサート前に、ジャズキッズを聞こうと集まった人々。人気の観光スポットでもある、オペラハウスにて。
最も素晴らしいと個人的に強く記憶しているのは、Charlotte Dos Santosさん。彼女の音の世界は、「ジャズ」だけでは区切ることができない。ノルウェーのオイヤ祭など、様々なジャンルのフェスに招待されている逸材。彼女のライブは、お金を払って聞く価値がある。
同じく強く印象に残ったのは、Bendik Giske & Amund Ulvestad。
フェス取材の前は、Spotifyで聞いてから、誰を聞きに行くかリストを作るのだが、Bendik Giskeの音は聞いた瞬間に、チェックリスト入りしていた。
他のフェスでは取材が重なって聞き逃していたのだが、今回のジャズフェスでやっと耳にすることができた。やはり素晴らしい。ヴィジュアルデザインを使った演出をし、自分の「呼吸」までもサウンドとして利用していた。
「9 Grader Nord」は、ノルウェーの各新聞の批評欄で絶賛されていた若手バンド。スリランカを背景としたメンバーによって生まれた、「異国風のメイド・イン・ノルウェー音楽」とでもいおうか。前情報を持たずに初めて聞く人は、北欧音楽だとは気づかないかもしれない。
ノルウェーの都市トロンハイムから生まれた、5人の若手バンドJUNO。こちらもかなり独特の世界観。筆者の好みとは言い難いが、音楽のスタイルは人それぞれなので、好きな人は好きなのだろう。
ジャズシアター劇場で開催された、「I Am Nina」。Nina Simoneの人生を、演劇と音楽で描いた。チケットは即完売。
ジャズフェスには、毎年「北欧ショーケース」というプログラムがある。大抵は無料で一般開放されており、今一押しで、まだ知られていない若いバンドを紹介する場となっている。「チケット料金がかからない」、「アーティストも若い」ということから、観客も一気に若くなる。
「General Post Office」のエネルギー溢れる世界を聞こうと、地元の若者たちが多く集まっていた。
「これって、ジャズなの!?」と、筆者を混乱させたMall Girl。
ジャズフェスの素晴らしい点は、観客の世代層の広さだ。幅広いアーティストを招待するため、観客には高齢者が多い時もあれば、10~20代の若者ばかりが集まる会場もある。
「今は無名だが、数年後にはスター」となるかもしれない人々を温かく見守るオスロのジャズフェス。
毎年8月に開催されているので、オスロ観光で訪れることがあれば、夜は地元の音楽を楽しむのもいいかもしれない。
Photo&Text: Asaki Abumi
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