<インタビュー>世界一周をする大学生が見たノルウェー

公開日 : 2012年03月29日
最終更新 :
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 2011年6月3日から、たった一人で地球横断の旅に出発した、関西学院大学 総合政策学部 総合政策学科の大学生、八木駿祐さんがノルウェーに立ち寄りました。

 彼は、「社会を変える」というテーマで、現地に住む人々にインタビューをしながら世界を回っています。

 今回、筆者と八木さんが出会ったきっかけはツイッター。

「お会いできませんか?」という八木さんからの問いかけから、オスロで夕飯を一緒に食べることになりました。

 学生で節約しながら世界を横断中。それなのに、この物価の高いノルウェーを訪れた八木さん。首都オスロは世界一周をしている大学生の目からどのようにうつったのでしょうか?

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 八木駿祐です。大学を二年間休学して、一年半の旅に出ています。3月26日現在、エジプトのカイロに来ています。

なぜ世界一周をしようと思ったのですか?

 就職活動をしていて、国際協力に関連した仕事を探していたのですが、JICAか国連などしか大学には情報がなかったんですね。でも、実際に世界で活動されている方はたくさんいますし、必要とされている現場も多い。じゃあ、自分が回りながら、世界の現状を発信して、活動されている方からお話を聞いて回れば早いんじゃないのかと思い、始めました。

 現在、社会起業家やNGO、NPOで働かれている方、国連の職員さんなど、様々なアプローチで「社会を変える」仕事をされている方にお会いしてインタビューしております。彼らの情報をまとめ一覧できるようにすることで、国際協力に関心のある方々が、働き方を考えるきっかけになればと思っています。

ノルウェーを訪れたのはいつ?

 2012年1月12日から18日までの約一週間です。

今回はなぜノルウェーに立ち寄ったのですか?

 昨夏にあったオスロでのテロの一件が大きいです。それまでは社会福祉が充実し、シチズンシップ(市民力)が高い国民が多い国なんだろうと思っていたのですが、テロのことでその制度や人々、その現状を知りたくなり、訪れました。

オスロの印象は?

 外国人、ノルウェー人に限らず話を伺いましたが、社会保障制度に関してはみな賞賛していました。ただ、まだまだ改善できると言い、そのためにはこうした方が良い、この政治家が良いなど、一人ひとりがしっかりと考えていることに驚かされました。

ノルウェー人の印象は?

 これまでアジアやラテン系の国を回ってきたので、そういった国々と比較すると随分物静かだなあと感じました。大声を出さず、節度を持っているのはどことなく日本人と似ているようにすら見えました。

世界一周をしている日本人は多いようですが、

ノルウェーを訪れるというパターンは珍しいのでしょうか?

 そうですね、世界一周する日本人は多いように感じます。ただ、ノルウェーを含む北欧を旅する方は決して多くはないです。それはやはり物価の高さと地理的な問題かなと。北欧よりも南欧や北アフリカの方がよりポピュラーなので。

今回オスロで訪れた観光地は?

・ヴィーゲラン公園

・国立美術館

・ムンク美術館

・ホルメンコーレンジャンプ台

・オペラハウス

・アーケシュフース城

レストランやカフェはどこに行きましたか?

・グランド・ホテルのブッフェ

・アーケル・ブリッゲにあるカフェ・アルベルティーネ

どこに泊まりましたか?(宿泊先はどのように見つけましたか?)

 ちょうどノルウェーに一年留学に来ている大学の後輩がいたので、二人で泊まれるところを探しました。それはbooking.comhostelworldなどで評価と値段を見て決めました。一括で探せるサイト、tavii.comというのがあります。日本語で検索可能なので、便利です。

物価の高いノルウェーで、一番出費がかさんだのは?

 食費と宿泊費はやはりかかりますね。ドミトリーでも2000円は軽くかかりますし。鯨のステーキとアイスで3000円越えたのは、さすがノルウェーだなあと思いました。でも、値段相応の価値はあったと思います。

オスロでお勧めの節約手段は?

 観光に関して、入場料はどうしようもないですが、食費や宿泊費を浮かしたいなら、やっぱりカウチサーフィンは必須かなと思います。今回は後輩がいたことと、後輩と別れてからはご縁で泊めていただけることになったので使いませんでした。

 カウチサーフィンを使えば無料で泊めてもらえる上に、家で一緒にご飯も食べられるので、旅行にかかる経費の半分以上は節約できます。

 今回、ヨーロッパ21カ国109日間いましたが、食費・交通費・宿泊費全部込みで25万円で済みました。予算を50万円で考えていたので、大分節約できたと思います。

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 世界中の旅人と簡単に繋がれるサービスです。旅行者が「泊めてください!」と旅先に住む現地の人にリクエストを送って、彼らが承認してくれたら、泊めてくれるシステムです。

 ホテルに泊まり、著名な観光地に赴くのも楽しいですが、現地のことを詳しく知ることは難しいと感じています。現地の人と一緒に過ごし教えてもらうことで、一歩深く踏み込んで旅行先の国のことを知れます。もし泊めてもらうのはちょっと...という方は、ご飯やお茶だけでも全然構いません。

「ノルウェーをこれから訪れてみたい!」と思っている日本の方々に、

「こういう目線でノルウェー/オスロを見て欲しい!」など一言アドバイスをお願いします。

 個人的には、ヴィーゲランやムンクの名所を回るだけでなく、彼らが芸術を通して表現したかった哲学に触れてほしいなと思います。現地でガイドをされている日本人の方とお会いしてそのお話をお伺いしましたが、そのお話を聞いてからもう一度行くと、全く違って見えました。

 また、その先進的な社会保障制度で有名なノルウェーですが、テロ事件があったようにまだまだ議論の余地が残されており、現地に住む様々な方にお話を伺うととても興味深いです。

 お金はどうしてもかかってしまいますが、どれもそれだけの価値はあると思います。飲み会に数回参加するほどのお金で沢山の経験ができますので、日本で少しだけ節約をして、ノルウェーで良い経験をしていただければ嬉しいです!

鐙: 八木さん、どうもありがとうございました!これからもツイッターとブログからの情報発信を楽しみにしています!

<八木 駿祐>

 八木さんは、Twitterでよく質問される「カウチサーフィンの使い方」をスライド40枚のPDF資料にまとめました。

 109日間のヨーロッパ旅行、飛行機6回乗り、21カ国を駆け抜け、その結果、50万円の予算のヨーロッパを29万円で収めたそうです。彼が200人以上の友だちをつくることができた、「カウチサーフィン」とは?

 デジタル・フリーマーケットのAmeroadで、「カウチサーフィンの使い方」が販売されています!

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