眼病の平癒成就に...静かで木草豊かな菅谷寺
5月13日撮影。新潟県新発田市菅谷(スガタニ)にある菅谷寺(カンコクジ)に行ってきました。
【菅谷不動尊 菅谷寺】
・寺名...菅谷寺(カンコクジ)
・宗派...真言宗醍醐派
・開基...護念上人
・本尊...不動明王
今から約800年前に源頼朝の叔父・護念上人によって創建。
不動明王はインドのビシュカツマ作で、インドから中国につぎ伝教大師により来られた三国伝来の御像であります。
もともと比叡山無動寺に安置されていましたが、修行後の護念上人がこの菅谷の土地に不思議な霊感を感じ、ここを結縁の地として本尊をまつったといわれています。
その後雷火によって伽藍(境内のお堂など)が焼失したあとも、御本尊だけは傷を負わず"難を逃れてみたらしの中に在った"と言い伝えられ、霊験や信仰を厚く深めています。
●本堂...鎌倉時代、護念上人により比叡山から来た不動明王がまつられる。現在の堂は明治7年に再建・入母屋造であり、昭和38年に草葺屋根から銅板屋根にかえられた。
●山門...村上の宮大工・板垣伊兵衛を指揮に数年の歳月をかけて1866年に上棟した総欅造りの楼門。楼門の周囲の桁間には十二支の彫刻が施される。阿吽の仁王像には噛んだ紙つぶてを体の悪いところに吹き付ける、病気平癒を願った跡が今にも残されている。
●開山堂...開基した護念上人をまつる御堂。上人は比叡山の無動寺にて平家の圧迫から逃れて不動明王を持ち、本尊として当寺を開山された僧である。
●薬師堂...1626年、祖観山により米山薬師から勧請されたという薬師如来がまつられている。平成元年に当寺に安置され、御前立尊像は左手に薬壺を持って難病を救ってくださるそうな。
●弁天堂...七福神のひとり・財福と音楽と知恵の女神である弁天さま(弁財天)が御堂にまつられており、女性がいつの日から頭髪や髪飾りを奉納するようになった。インドの聖河の化身といわれた当初、当地の弁天池にあったものを明治時代にみたらしの滝脇に移建、平成元年に御堂を建立。
●地蔵堂...延命地蔵・子育地蔵として幅広い年層の人から信仰深く親しまれている仏様。
●籠(こもり)堂...重い眼病などの人々が平癒の為に御堂に籠って精神祈願した行堂。戦前までは門前の旅篭屋に泊まり、一日六回この堂にて専心念佛を唱えて鳴り響いたという。
●みたらしの滝...1210年、源実朝により建立された七堂伽藍は1253年の雷火によって焼失。御本尊のみ"みたらしの滝の中の多くのたにしに守られ尊像は無事だった"といわれ、不思議な霊験として伝えられている。そのため、滝つぼにたにしを奉納し、滝不動に水をかけることが今でも親しまれている。
菅谷の菅谷寺は新発田市や胎内市の山々が見える辺りにあり、霧がかった山を見るときは幻想的な神聖なる場としても印象付けられます。
境内は広く、自然の中で参拝でき、静かな御寺様として心落ち着けて見回ることができます。
眼病にきくとされる菅谷寺、まだ行ったことのない方はぜひ行ってみてください。
【菅谷不動尊 菅谷寺】
住所:新潟県新発田市菅谷860
営業時間:8:00~16:30
駐車場:あり
筆者
新潟特派員
fuji
新潟県在住。新潟の四季折々をお伝えします。
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