三面川と日本海の間近!弁慶が「麗しき景色」と称した"多岐神社"

公開日 : 2018年03月30日
最終更新 :
筆者 : fuji

3月28日撮影。前回のお幕場大池公園からのつづき、村上市岩ヶ崎にある多岐神社に行きました。

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海の上に立つ神社として気になっていた神社、三面川に面して海までの岸壁を渡っていくように参道が続いた岩場。

「神社に参拝」というイメージを驚かすようなアクティブな道のりで、途中に橋が三本を海の上をまたぐ形でつくられています。

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約300m三面川河口右岸を横に、参道を渡り赤い鳥居に着くと、日本海に向いて社殿が建っています。

社殿近くには手水舎と不動明王の滝があり、左を見るとすぐ海。

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創立不詳。社殿近くには"多伎神社"と"多岐神社"の看板が立っており、今と昔の由来が多少異なるのでどちらも紹介。

●多伎神社...岩船郡八社の中の一つが"多伎神社"であり、祭神を海神三神の市杵島姫命(いつきしまのひめのみこと)を遠瀛(おきつのみや)・田心姫命(たごりひめのみこと)を中瀛(なかつのみや)・湍津姫命(たきつひめのみこと)を海辺(へつのみや)に祭る。その中の湍津(たきつ)が"多伎"神社とされます。

近くに滝があるから"多伎"と名付けたわけでなく、海神のタキツヒメを祭るからという由来であり、この神社には湍津姫命の海辺のみが存在するとされています。(市杵姫命・田心姫命は存在せず。)

●多岐神社...岩船郡内に八座の祭神があり、その一つが"多岐神社"で多岐津島姫命を祭ったと伝えられます。古く漁を営む人の信仰が厚く毎年4月28日に厳かな祭りが行われるそう。

別名"観潮閣"といい、源頼朝に追われた源義経主従が奥州へ逃げる途中にこのお宮で休み、共の弁慶が日本海を一望して"観潮閣"と名付けたとされます。

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弁慶はここで休んだ際に社前の岩の上に立ち、「さても麗しき景色かな」と褒め称えた伝説も残されています。

また、神社の近くの滝から神社の名には"瀬波のお滝様"と呼ばれ親しまれていたこともあったそうな。

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ここの神社に行くのには新潟から笹川流れ方面を走り、三面川の瀬波橋を渡ったすぐ左の車道を進んでいくと多岐神社のある場所に着きます。

クマやサル出没の看板もあり、先日28日にもこの地域近くに親子のクマが出没したとニュースがありました。

海沿いでとても珍しい神社なので、たくさんの人に訪れていただきたいです。

村上市、瀬波の近くまで来た際にはぜひ!立ち寄ってみてください。

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【村上市 多岐神社】

住所:新潟県村上市岩ヶ崎字多伎山787

駐車場:参道手前に数台スペースあり

トイレ:なし

※スマホのマップで見ると何もピンがなく、途中で道が途切れているところがうつります。そこに行くと駐車スペースがあり"多岐神社"の看板も見えるのですが、不安な方は地図下の道の「滝の前公民館」でナビをルート検索すると行きやすいと思います。(「多岐神社」でも出ますがただの車道に出てしまい、初めてだと迷ってしまうかもしれないので注意。)

筆者

新潟特派員

fuji

新潟県在住。新潟の四季折々をお伝えします。

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