人形ミュージアム

公開日 : 2017年08月18日
最終更新 :
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今年に入り、オーナーのおばさま(アグネスさん)が体調を崩し、泣く泣くミュージアムを閉じることになってしまったのです。

私がこの店に来たのはまだドイツに住む7年前のことです。

初めてドイツを訪問したときに、(現)主人の両親が、私をここに連れてきてくれたのです。入った瞬間、その雰囲気に「あぁ!私は今ドイツにいる!」と実感し、この店のとりこになりました。

その後、五年前からこの街に住む私はいつからか常連となり、一人で、最近では娘と二人でコーヒーを飲みに行ってアグネスおばさんとしゃべったり(注文したものを持ってきたら本当に私の席に座り込んで話すのです!)、友人や家族がこの街に訪ねてくれた時には必ずここへ案内していました。

妊娠中、出産直前には色々とアドバイスをもらったり、出産後は定期的に娘を店に行ったりと、とても素敵な関係を築けていました。

ですので、思い出深いカフェがなくなってしまって、本当に残念ですが、

せめてものお礼に、最後にこのカフェについての記事を書きたいと思います。

《趣ある建物》

ミンデンの街の旧市街と呼ばれる小さなエリアに佇むこのカフェは、ドイツならではの古い木組みの建造物です。中に入ると、目の前には冬にはぬくぬく温かい暖炉とふかふかの大きなソファが登場します。ここは、オーナーのおばさまとたくさん話せる特等席です。

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右手にはコーヒーマシーンやケーキやキッチンのあるエリア。キッチンではおばさまの旦那さま(オラフさん)が厨房で働いています。

オラフさんは、笑顔が少なく、声が低いので、最初とても怖かったのですが、何度も通ううちにとっても優しく声をかけてくれるようになりました。

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少し高くなった左手のスペースには、よく朝からドイツ人のおばあちゃん達が朝食を楽しんでいます。窓からは、向かいにあるこのエリア最古の石造の建物が見えます。この建物では昔、貨幣が作られていました。

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二階にはオーナーのおばさまが何十年もかけて集めた世界中の人形が展示してあって、そこにも席が用意されているので、ここで他のお客さんと隔離された状態で静かにカフェを楽しむこともできます。(途中で人形を見にお客さんが上がってくることもありますが)

西洋人形の中に日本のひな人形も混ざっています。

人形の中にはドイツで有名なシュタイフが、タイタニック号の悲劇が起きた後、追悼の意をこめた黒い熊を販売したことがあったそうですが、人々には怖いと不人気ですぐに製造中止になったそう。

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また、二階にはテラス席があり、旧市街の傾いた古い家々を上から見下ろすことができます。パラソルも用意されているので、天気の良い日にここで飲むビールやアイスカフェは最高です

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時間ごとのカフェの楽しみ方

《朝食》

数種類のパン、ハム、チーズがキレイに盛られた朝食を楽しめます。

コーヒーとオレンジジュースもついてきます。統一されたデザインの食器を楽しむという意味でも有意義な食事の時間となります。

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《ランチ》

サクッと軽く食べたいときにオススメのランチは、

毎日数種類手作りのスープと美味しいパン!それに、手作りのハンバーグやポテトサラダもあります。

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《おやつタイム》

常に数種類あるケーキはオラフおじさんの作った

「俺が作って美味しくないわけがない!」と自慢のケーキが楽しめます。

夏にはコーヒーの上にバニラアイスの乗った「アイスカフェ」がお勧め!

ドイツでアイスカフェと言うと、ぬる~いコーヒーの上にアイスが乗ったものがよく出てくるのですが、ここのはちゃんと冷たいです。

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以上、私の思い出がたくさんつまった人形ミュージアムのご紹介でした。

5年かけて築き上げた心休まる常連店だったので、今回の閉店のニュースを聞いてとても悲しかったです。

気さくで優しいアグネスおばさま、強面だけど繊細な料理を作るオラフおじさん、とても良いカフェミュージアムでした。

アグネスおばさま、体調が良くなりますように、、、と心から願っています。

今までの感謝の気持ちを込めて、、、!

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[Twitter & Instagramでもドイツ生活での様々な写真を公開しています! Instagram: igaayu_in_germany @igaayu74さんのツイート](

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