ドイツの誕生日事情

公開日 : 2017年07月31日
最終更新 :

7月は私と主人二人とも誕生月でした。

日本とは少し違うドイツの誕生日事情を紹介します。

《祝い方》

日本の誕生日と言えば、ケーキを買ってきてもらい、友達や家族や仕事場で祝ってもらい、プレゼントをもらい、パーティーを開いてもらい、飲みに行けば周りが払ってくれるという受身型が基本だと思いますが、ここドイツでは真逆です。こちらの誕生日は、「周りに祝ってもらう日」ではなく、「周りに日々の感謝をする日」のようです。もちろん、プレゼントを頂いたり、おめでとう!という言葉と温かいハグで祝ってもらえますが、誕生日の人にはやることがたくさん!!

ドイツと言えど、地域や友達家族によって習慣に違いはあるとは思いますが、私の場合、を紹介します。

◆ 学校や職場ではチョコレート等のお菓子を大量に持って行き、仲間に配るのが当たり前。(以前この文化が日本同様にない中国のクラスメイトが何も持ってこなかったので他の生徒に責め立てられていました!)

◆ 午後は自分でケーキを焼いて、家族や仲良しを招待するのが主に女性の場合のお決まり。

◆ 夜は料理とお酒を用意し、友達を集めて自分の家でパーティーを開くのが定番。

◆ 外に飲みに行く場合は、友達全員に最初のワンドリンクをおごるのが礼儀。

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主人の誕生日には家族友人を呼んで和食でおもてなしするのが毎年の私から主人へのプレゼントでもあります!

ドイツの誕生日は日本とは違うことが色々あり、カルチャーショックでした。そして、疲れます。笑

また、プレゼントの面白い習慣として「誕生日当日まで開けちゃダメ!」という決まりがあります。これはクリスマスプレゼントも同様で、多くのドイツ人が守っている暗黙の了解です。これを知らずに、以前ドイツから日本に届いたプレゼントを開けてしまった私はこっぴどく怒られました!自分にとっては何の問題もないはずが、文化って本当に違うんだなぁと実感します。

《25歳と30歳の誕生日の祝い方》

ドイツの独身の若者は、25歳の誕生日に、女性は古い箱(基本的にはタバコの箱)を、男性は古い靴下を家に飾って祝います。 その昔25歳で既婚の女性には花冠が贈られていたが、いつのまにかそれが「結婚していない負け犬」的な意味で古い箱、古い靴下(スラングでオバサン・オジサンという意味があるらしい)を贈られるようになったようです。

友人の男性が25歳のパーティーをした時の写真

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女性の25歳パーティーには呼ばれたことがありませんが、ご近所でタバコの箱を飾っている家がありました。アパートの玄関のドアに装飾。他の住人のことなど、おかまいなしなところが面白いです。

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そして30歳を迎えた独身男性は誕生日に、変な仮装をして大量のビール瓶のフタを階段か、散りばめられた藁の中にばらまかれ、待ちゆく人に注目されながら掃除をし ます。「誰からも愛されていない独身男は聖堂前で掃除し続け、それを見兼ねた女性がキスをしに来てくれるまで待つ」という昔の風習がパーティー化したようです。

これらは、ドイツ北部の特に私の住む地域にだけある、あまり歴史のない若者の風習のようで、パーティーをしたいがために作られたという説があります。なるほど、誰に聞いても今回私がネットで調べたこれらの歴史背景を説明できる人がいないわけです・・・。

こちらは友人男性の30歳パーティーの様子。

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この日は雨が降ったのでテントを張ってそこに散りばめられた藁とビール瓶のフタを掃除していました。掃除中は皆お酒を飲みまくります。

この変な衣装はこの誕生日の男性のパパが用意したもの。笑

掃除をする際に、友人たちが事前に集まって掃除道具を準備するのですが、すべて、掃除しにくいように面白おかしい仕掛けになっているのです。

この写真に写っているほうきは、ブラシ部分がむしられてスッカスカになっています。この他に、ほうきの先がブヨブヨのホースでつなげられていたり、棒の先に歯ブラシがついていたり、とにかく掃除しにくく、笑えるように準備するのです。

私としては、ただでさえ時間がかかる掃除なのに、これじゃあさらに時間がかかるのでやめて欲しいのですが...(笑)

以上が、私の周りのドイツの誕生日事情でした。

全く違う文化を、お楽しみいただけたでしょうか?

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