No75:ラマダンも終盤です。

公開日 : 2018年06月14日
最終更新 :
筆者 : Shiho

ラマダンも、終盤になりました。お月さま次第ではありますが、残り2-3日くらいと言われています。

ラマダンとは...?

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イスラム暦の九月は断食月。 イスラム暦とは一年が三百五十四日の太陰暦です。

この間は、日中の飲食を断ち、神の恵みに感謝するという意味合いがあります。

イスラム教徒は日の出から日没まで食べ物と飲み物を断ちます。

日没には家族や友人が集まってフトールと呼ばれる一日の断食の終わりの食事をとります。

多くのイスラム教徒はムハンマドにならってまずデーツ(ナツメヤシの実)から食べ始める。

モロッコではなつめやしはツマルと呼ばれています。

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男性:サイム 女性:サイマと呼ばれる断食の義務は、食事、水分摂取、喫煙、性交渉などを控えるよう要求しています、しかし、妊婦または授乳中の母親、重病の者、健康リスクのある者は断食をする必要はないとされていて、子供や、旅行者も同様にラマダン中の断食はしなくてよいとされています。また、 月経中の女性もその間はラマダンをしなくてもよくてその分、別の日にラマダンをしている人も多いです。

*イスラムの表記に関しては、国によって違います。(例:日没後の食事フトール→ほかの国イフタール)

さて最初の一週間が一番つらいと言われているラマダン。今年は比較的涼しい日が続いているので、少し楽だな...と思います。観光客向けでないカフェなどは大体閉まっているところが多いです。メディナは通常通り営業していましたが、

オレンジジュースの屋台は結構しまっていました。

レストランは通常通り営業しているところが多いですが、

一旦夕方のフトール(日没後の朝ごはん)にむけて閉まるお店も多いようです。

フトールは19:40頃...日没の時間毎日変わるので、だいたいこの時間。

サマータイムを戻さないと、21時近くになってしまう、モロッコはサマータイムからラマダンに向けて時間が遅くします。ラマダンが終わり、サマータイムに戻ったり、年によっては3回も4回も時間が変わる生活というのは未だに混乱します。

毎日ほぼ代り映えのしないメニューなので、私にとってはさすがに毎日はきついです...。

ベニメラル在住時はいろんなモロッコ人お宅を訪問し、各家庭のフトールを食べさせていただいていました。

この時期は毎日、家族と食卓を囲むモロッコ人にとってはごちそうです。

そして、味見もできないまま大量の料理を作り上げるモロッコ人女性たちはスゴイと思います。

代わりばえのしないのはラマダン中のフトールだけではありません。

モロッコの田舎のほうに行くと、家庭にもよりますが...ランチは

月曜日は牛肉のタジン

火曜日はイワシのつみれのタジン

水曜日はイワシのフライ

木曜日は鶏肉のタジン

金曜日はクスクス

と、家庭によって内容が決まっていることが多く、昼たくさん食べて、夜ごはんはお菓子やパンをミントティーと一緒に食べるというような家庭も多いです。

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欧米化が進み、スパゲティなどのメニューも子供がいる家などでは出てきますが、

いずれにせよ、圧倒的に味覚が日本人より少ないと思います。

ラマダンを何故するか聞くと、「体にいいから」「医者が言っている」とモロッコ人の多くはいいます。

トマトをベースにした、野菜のスープ「ハリーラ」だけ飲むのであれば、体にはいいと思いますが...

正直、アザーンが鳴りはじめた瞬間、空腹に、油・小麦粉・砂糖を毎日暴飲暴食しているようにしか思えず、私にとってはどこが体にいいかさっぱりわからないです(笑)

私は、イスラム教ではないので、モロッコ人といるときだけ気を使ってする、にわかラマダンですが、でも、ラマダンをすると、食事の有難さをとても感じます。水が体に流れていくのを感じます。

街で、観光客がこの時期、水を飲んだり、食べ歩きしたりしているのを見ると、道端やスークの中での飲食は今の時期は現地の住人を尊重して慎んで欲しいな...と思うことがありますが、モロッコ人も他人は他人と思っているので、それに関しては特に私がただこの国に住んでるから後ろめたく思うだけなんだなと思います。

観光地では許されても、田舎に行くと外国人であっても道端での公の場では許されないと思います。場所によりますが、お腹が空いて、みんなヒステリックになっているのは事実です。ラマダンの時期はみんなイライラしてせっかちになっているので、殴り合いの喧嘩も多いですし、事故も多発しています。挑発的な行為はご自身の安全を守るために出来るだけ慎んで欲しいな...と思います。

絶対の神への献身と奉仕に没頭する期間 ...日本では考えられないアイデンティティです。

しかしながらこれは彼らにとってはお祭りなのです。フトールを食べ、夜のお祈りへ。

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ジャマエルフナの前は全面通行止めです。タクシーの運転手だってバスの運転手だってお祈りに行くため、

日没から夜のお祈り後まで交通手段がなくて私は、不便です。宗教と生きるということはいろんな制限もあります

しかし、 宗教の信仰があることっていうのは、私達にはきっとわからない豊かさや、幸せがあるんだなと日々思います。

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