竹の寺「地蔵院」一休さんが見た紅葉

公開日 : 2018年12月06日
最終更新 :
筆者 : Akio

《洛西の古刹・地蔵院》

嵐山から桂川を南に下った西山エリアには、お酒の神様を祀る松尾大社や月読神社。

世界遺産の西芳寺や鈴虫寺など見所の多い所でもあります。

今日紹介する地蔵院は、京都の紅葉では、遅くまで紅葉が見られる所です。

所は、バス停の「苔寺・すず虫寺」から石段を上った先にあります。

小高い丘に並ぶ住宅街を少し歩くと、紅葉と竹に包まれた山門が見えて来ます。

山門までは見頃を迎えた楓の木々が続いています。

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「竹の寺」の愛称で親しまれている地蔵院は、1367年に室町管領の細川頼之公が、

夢窓国師の弟子の宗鏡禅師を招いて建立しました。

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ここは一休禅師(1394年-1481年)が幼少時を過ごした寺院でもあります。

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山門を通り、見上げた空には空高く伸びる竹林と

彩りの時を迎えた紅葉が綺麗です。

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竹林を眺めながら、ゆるやかな坂を進み本堂へ。

現在の本堂は1937年に再建されたもので、延命安産の地蔵菩薩が本尊として祀られています。

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地蔵院の境内一円は、京都市の文化財環境保全地区に指定されていて

静かな時間が流れています。

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《境内奥に建つ一休禅師母子像》

母子像の銅板には・・・・・・

「一休が生まれたこの地は、ここ地蔵院のあたりらしい。

このあたりは竹藪の深い森が多い。

地蔵院も「竹の寺」と呼ばれていた。

御所を追われた母子が暮すにふさわしい場所といえよう。

縁側に腰かけていると母に手をひかれた一休が、

いまにも現れるように思えてならない。」

                  水上勉「一休を歩く」より

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竹林の中に、ハラハラと舞い落ちるもみじ。

地面には散紅葉が絨毯の様に

美しい色を放っています。

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地蔵院の辺りは山が近くて、12月の今は午後四時を回ると夕暮れが訪れて来ます。

一休さんが過ごした約620年前は、

さぞかし静かな深秋の世界が広がっていたでしょうね。

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《地蔵院》

◎  京都市西京区山田北ノ町23

◎  阪急電車 上桂下車 徒歩約15分   

   京都バス 苔寺下車 徒歩約3分

   市バス  苔寺口下車 徒歩約10分

◎  拝観時間 9:00~16:30  500円

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筆者

京都特派員

Akio

京都は平安京の頃から、今に至るまで様々な歴史が残っている町。歴史と季節を訪ねながら京都特派員ブログを、綴って行ければと思います。

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