青もみじ美しい「嵯峨・二尊院」

公開日 : 2018年10月03日
最終更新 :
筆者 : Akio

≪10月初めの嵯峨・二尊院≫

二尊院と言いますと、紅葉の名所。

晩秋には沢山の人がお参りに来られます。

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二尊院は小倉山山麓にたたずむ天台宗のお寺。

二尊院を訪れた際に、最初に出会うのが「総門」です。

慶長十八年(一六一三)に伏見城にあった薬医門を角倉了以によって移築・寄進されたものです。

室町時代の建築として京都市指定文化財となっています。

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≪紅葉の馬場≫

総門をくぐると、紅葉の馬場と例えられる、緩やかな上り坂の参道が伸びています。

参道にはモミジとサクラの木が交互に植えられていて、春は華やかな桜色に染まり、

夏は美しい緑の世界が広がり、秋は赤や黄の色鮮やかな紅葉のトンネルを魅せてくれます。

冬は霜に輝く木々が連なり、四季それぞれの風景を楽しめます。

10月初めの今、参道のもみじは青紅葉です。もみじが色づき始めるのは10月半ば過ぎからでしょうね。

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≪二尊院の歴史≫

二尊院の歴史は、承和年間(834~847)に嵯峨天皇の勅願により慈覚大師円仁によって開かれました。

その後衰退しましたが、鎌倉時代に法然上人らにより再興されました。

人が誕生して人生の旅路に出発する際に現れる「発遣の釈迦」様、

そして人が、その寿命を閉じる時に、極楽浄土より迎えにくる「来迎の阿弥陀」様と、二体の本尊が祀られています。

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≪本堂から見る勅使門≫

勅使門は、天皇の意志を伝えるために派遣される使いの「勅使」が出入りする際に使われていたのが勅使門です。

弓を横にしたような形で中央が高い「唐破風形」の屋根をしています。

かつては、勅使が訪れた時のみ開門されていたそうです。

境内左右に見えるのは、秋の七草のフジバカマ。

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梵鐘横から石段を登った所には、

小倉百人一首が選定された時雨亭跡があります。

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小倉山を詠った句

   『小倉山 峰のもみぢ葉 心あらば 今ひとたびの みゆき待たなむ』

   『忍ばれん ものともなしに 小倉山 軒端の松ぞ 馴れて久しき』

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10月初めの嵯峨・二尊院。

青もみじの中に静かな時が流れています。

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《二尊院》

◎〒616-8425 京都市右京区嵯峨二尊院門前長神町27

◎ アクセス

  京都駅から京都市営バス28号系統「嵯峨釈迦堂前」下車。

  京福電鉄嵐山駅から徒歩30分。

◎ 駐車場   自家用車15台 無料

◎ 拝観料   500円

◎ 拝観時間  9:00~16:30

筆者

京都特派員

Akio

京都は平安京の頃から、今に至るまで様々な歴史が残っている町。歴史と季節を訪ねながら京都特派員ブログを、綴って行ければと思います。

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