半島総ぐるみでのワイン試飲イベント
12月1・2日に開催されたワインの試飲イベントに参加してきました。今回で3回目となるこのイベントは半島まるごとが会場で、ペリェシャツ半島内にあるワイナリーや集落の集会所などを巡って地元のワインを飲み回ります。ワインが有名なこの半島はぶどう畑とワイナリーの看板がいたるところにあります。
ペリェシャツ半島は日本人にとってあまり馴染みがないかと思いますが、クロアチアのドブロブニクから車で1時間ほどのところにあり、陸路でコルチュラ島に向かうときに通る半島です。半島のオレビッチ港とコルチュラ島のコルチュラ港は船でほんの15分の距離で、コルチュラからはオレビッチの赤い屋根の街並みが肉眼で見られるほどの、目と鼻の先の対岸です。
12月頭のペリェシャツ半島は暖色の小さな葉が丘を染めていて、冬特有の陽の光と海の青が美しいコントラストを映し出していました。そんな景色を眺めながら、思い思いのペースで転々と飲んでは移り、飲んでは移りを繰り返すこのイベント。道を進んでいくと次々とワイナリーが現れ、各集会所にもかなりの種類のワインが並んでいます。首からはワイングラスケースをぶら下げて、ちょうど巨大な遊園地やフェスのようです。
首都ザグレブからの参加もあったようで、車がないと移動が厳しい巨大なこのイベントでは、道端のワイナリー前で大型バスやタクシーが止まっていました。大型バスを目安に人気どころを訪れても良し、あえて避けて穴場を狙っても良し。
それぞれの場所では、ワインが進むようにと生ハムやチーズ、オリーブオイル、アンチョビなどがずらりと芸術作品さながらに盛り付けられていました。アンチョビはカタクチイワシを塩漬けして寝かせたもので、時間が生んだ深みある味わいがおつまみに最高な、ほかほかご飯がほしくなる塩っ気です。おつまみだけでなく、地元のオレンジが混ぜ込まれているであろう酸味広がる焼き菓子や、軽くてふわっふわなココナッツチョコケーキ、もちもちかりかりパンなども豊富に準備されています。一皿が空になると、どこからかまた新たに綺麗に盛り付けられた一皿がやってきて、隙間なくテーブルを彩ります。写真はほんの一部です。
お昼にはヤニナという集落のホールでグラシュが振る舞われました。グラシュとはハンガリーから伝わったビーフシチューで、我が家でも時々食卓に上ります。この日のグラシュはニョッキ(小麦粉にじゃがいもを練りこんで丸めたもので、もちもちとした食感)が入っていて、ぶつ切りかたまり肉は柔らかく煮込まれ、スープは旨味が溶け込んで芯まで温めてくれます。ふうふう。
ペリェシャツ半島の付け根近くに位置するストン会場では、アドリア海沿岸部・ダルマチア地方に伝わる伝統的なアカペラ「クラッパ」が披露され、また、お昼のヤニナ会場ではギターとアコーディオンが加わり、陽気に口ずさんだりリズムをとったりする人で賑わっていました。音楽が住民レベルで身近にあって、愛されているのが会場の雰囲気から伝わってきました。
これはとあるぶどう畑です。現地の人によると、風が強く吹くため上に伸びる幹では倒れてしまうことから、このように背の低いぶどうなのだそうです。ぶどうは手を伸ばして届くような高いところにできるイメージでしたが、所変われば品変わるですね。
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