作業音響く晩秋のコルチュラ島
冷たい風が吹きつけて閑散とした街に、厚手の冬物を売る移動販売がやってきて、いよいよ冬支度です。外を歩くと耳は痛くなり、手もかじかむようになって、コートだけでは防ぎきれない寒さを感じる今日この頃。テラス席はめっきりと減り(それでも完全に撤去されないあたりはクロアチアのカフェ文化)、お土産屋さんやレストランは畳まれ、街はずいぶんとすっきりとしました。
11月は大型トラックやつなぎを着た中年男性を街中でよく見かけました。中心地から少し離れると、外を歩いている人はいなくなる一方で、やたら工事現場が目に付き、作業の音が響いています。これは観光シーズン中にはできない大掛かりな工事や建物改修がはじまったためで、結構な数の現場が突如現れます。我が家も例外ではなく、やっと雨漏りがひどい屋根の改修がはじまりました。大人4人が必死になって雨の落下地点にバケツを置くイベントも、ようやく終わりそうでひと安心です。
上の写真は8月中旬、観光シーズン真っ只中です。当時はそこまで感じませんでしたが、3ヶ月後の下の写真とこうして比べると、まるで違う街のようです。人もものもたくさん写っていて、軽装の観光客からはバカンス感が伝わってきます。こんなにも街の雰囲気が変わるのも、住んでいるとなかなか興味深いものです。サービスが入ってくる前の素朴でおおらかな特有の空気感も残っていて、観光地としても発展し続ける、一度で二度おいしい二食パンか。
それでも、昔から街を知っている人は「ここ10年でだいぶ変わった」「前だったら10月はもう閑散としていた」「去年よりも観光シーズンが長い」などと口にしていて、現在進行形で変化しているこの街はこれからどうなっていくのか。島を訪れる観光客が増えている(前年比7%増)ことから港を新設する計画案もあり、住民は、街の観光局は、追いつけ追い越せで上を向いているのかどうなのか。
シーズンオフの11月ですが、このような景色も時々見えます。空も海も嘘みたいに綺麗な色を見せてくれるときがあって、緩やかなグラデーションがどこまでも広がっています。観光客数で推し量れば街のベストシーズンではないようですが、これはこれで個人的には好きです。
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