昼の街と夜の街を繋ぐ坂道
主計町茶屋街の路地と坂上の尾張町を繋ぐ「暗がり坂」は短く普通の何て事無い階段ですが、妙に風情を醸し出しています。
今はそうでもないないですが、かつては鬱蒼と樹木が茂り辺りは昼間でも薄暗く、坂は短い割には2度曲がっているので前を歩く人の姿も見えなかったとか・・
金沢の現代の中心的繁華街は片町・香林坊界隈ですが、藩政期から昭和初期までは主計町・ひがし茶屋街や浅野川から近い橋場町・尾張町辺りだったそうです。
尾張町には老舗の商店が軒を連ねていました。その商店の旦那衆が夜な夜な茶屋遊びに向かうのに通ったのが暗がり坂だそう。人目を忍んでの夜遊びには薄暗く人目につかない方が好都合だったのでしょう。
坂の上の商店街は現実の昼の街、坂の下の茶屋街は非現実的な艶めかしい夜の街。その二つの街・昼と夜・現実と非現実を繋いだのが「暗がり坂」です。
階段を降りたところにある町家は版画家の故クリフトンカーフ氏が晩年アトリエ兼住居としていた建物で、現在はギャラリー「かーふコレクション」として作品の展示や販売が行われています。
ギャラリーの前に1本の桜の木があって、桜が散り始めると辺りは桜色の絨毯を敷いたようになります。
小説家の泉鏡花はこの付近の生まれで、この坂と街は鏡花の作品の世界観の源になっているのだと思います。
坂の上には生家跡を利用した「泉鏡花記念館」があります。
この施設は先にご紹介した「金沢文化施設共通観覧券」でも入場できます。
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