香港の無料地上波放送が来年、閉局!!

公開日 : 2015年05月30日
最終更新 :
筆者 : 武田信晃

少し前の話に日本では無料地上波放送局で最大視聴可能な場合6局7チャンネルあります。700万人しか人口がない香港の場合2局4チャンネル(両局とも広東語と英語放送が1局ずつ)だったのですが、香港政府の閣議に当たる行政会議は、亜洲電視(ATV)の無料放送の免許更新の継続を打ち切る決定をしました。

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ライセンス打ち切りを報じるATVの放送

テレビ局の免許更新を認めなかった事は初めてのことですが、日本でいうならNHKか民放のどこかが消えることが確定したわけです。ちょっと考えにくいことですがそれが実際に香港で起こりました。理由はここ数年、オーナーが頻繁に変わったりして経営状況が悪化し、放送のクオリティーが下がる一方だったほか、給与の遅配まで発生していたことなどです。実際、債務は20億ドルあるといわれており、資産は12億ドル。すべて売却できたとしても8億ドルの借金がまだ残るという状況でした。ATVのライセンス更新をしないことに伴い、香港政府は香港通信大手のPCCWが運営する「香港電視娯楽(HKTVE)」に向こう12年間の無料放送の権利を与え2年以内に広東語と英語チャンネルを1局ずつ開局することになっています。

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ATVの社屋

香港では有料放送の普及が進んでおり、実際に一般家庭が見るチャンネルは20はあるためATVがなくなっても大きな影響はないと思います。ただそれは海外のチャンネルを放送しているのが少なくないので、例えば、香港のホテルでテレビを見るとき、地元のチャンネルを見る機会が減るという点では悲しいものがあります。そして、在住者としては、なんだかんだいっても無料放送がなくなるというのはやっぱり残念なものです。

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筆者

香港特派員

武田信晃

新聞社や香港現地邦人紙の記者/編集者を経て、フリーランス・ライターとして活動中。スポーツ、グルメ、エンタメまで幅広くカバーしている。

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