ハノイBeer! サイゴンBeer! フォーリンBeer!ベトナムは毎日がビール日和
みなさま、おいしいビールを飲んでますか?
本日のハノイブログ。
お題はビールです!
今頃日本では、秋のさんま、冬のお鍋と共に、上質なコクのあるビールを愉しんでいることでしょう。季節限定商品やクラフトビール、一年を通して美味しいビールが味わえる日本!素晴らしい国です。
でも、ビールならベトナムも負けません!ビール消費量、生産量共に、世界トップ10に入るビール大国です。
しかも、恐ろしく安い!
値段はスーパーマーケットにもよりますが、国内生産品であれば1本8500ドン(約42円)から18000ドン(90円)ほど。地方別に生産される昔ながらの"地元ビール"や、外資系企業の参入によるベトナム産外国ビールなど、種類豊富&ベトナム価格で多様な味が愉しめます。
★ベトナム北部のビール★
北部ではBIA HANOIが代表格。ハノイに滞在すれば、食堂でもレストランでもどこでも味わえるビールです。軽い味わいは、ベトナムビールの王道を行く味です。
HALIDAはカールスバーグのベトナム工場で生産されています。「北ベトナムをオリジンとした、古いベトナムのレシピをベースに作った味」がコンセプト。なるほど独特な香りがする少しユニークなビールです。私が見る限り、ベトナムで最も安いビールで、330ml缶で8500ドン(約42円)程度で購入できます。安いけれど度数はしかっり5%の味わいです。
両方共通で感じられるのは、いかにも北ベトナムらしい缶の色。地味アジア的な金茶がどんよりというか、真面目さが漂うというか。特に劇画タッチのHALIDAのゾウ、なかなか渋いデザインです。
★ベトナム中部・南部のビール★
南へ行くと缶のデザインが鮮やかですね。その一番人気はBIA SAIGONシリーズ。ベトナムを代表するビール醸造企業SABECO社の製品で、通常ラガーの他に、原料にこだわったSAIGON SPECIAL(麦芽100%)などがあります。その味はハノイでも"サイゴンのほうが旨い"と、ウッカリ呟いてしまう人も。北部でも人気の高いビールです。アルコール度数が5.3%と高めなラガー333(バーバーバー)も同社の人気ビールです。
*サイゴン=現ホーチミン
Biere Larue は、中部ダナンの地ビールです。
ネコ好きなら、つい手に取るキャッチ―なトラ缶、風光明媚なリゾート都市ダナン、そんなイメージもあり、爽やかさを感じさせます。ハイネケンのベトナム工場で生産され、「伝統的なフランスビールの味を再現」を謳っています。ビア・ラルーの歴史は長く、1909年、フランス人によって作られたというもので、ベトナム史の片鱗を味わうことができるビールです。度数は3.6%と軽めにできています。その他、古都フエの地ビール Bia Fudaなども。ベトナム各地のビールがスーパーで気軽に手に入りますのでお試しあれ!
★ベトナムビールはどう美味しい?★
ベトナムビールに共通しているのは泡は立つけどすぐ消える、味はベトナムラガーならではのピリリとした後のコクの薄い軽さ。
暑い季節に氷を浮かべて更に薄く、炭火の焼肉や、炒め物を食べながらオープンエアでたくさん飲むのが美味しい。香りや味を愉しむというよりは、"飲んで食べることを楽しむビール"私の中では、そんな位置づけになっております。そして、先ほどSAIGON SPECIALに(麦芽100%)と注釈したのは、ベトナムビールで麦芽100%は珍しいからです。
ビール=麦芽だけそう信じていたら驚きです。ベトナムビールは"米入り"などと言う人がいますが、その原料に穀類が一緒に使われています。それで独特のビールに仕上がっているのだと思います。
ベトナムビールを細かく味で評価するのは皆さま自身にお任せしてもよろしいですか?ぜひ、ベトナムに来て、"とりあえずビール!"を、端から試してみてくださいね。
※とりあえずビールの後も、ひたすらビールしかないのですが(汗)。
★ベトナム産外国ビール!★
ベトナムは国産外国ビールも豊富です。外資系企業のベトナム進出により、洗練されたヨーロッパや人気のアジアのビールが安価で味わえます。そのお値段はベトナム価格で、13000ドン(約65円)~18000ドン(約90円)前後。思わずベトナム生産に感謝してしまう値段です。
★ベトナム産ニッポンのビール!★
しかし、やはり日本人。日本のビールの缶を開けて飲む時間は外国にいるからこそ至福の一瞬。しかもベトナムに工場がある製品は、確かな品質&美味しさで値段がベトナム価格。レアもののベトナム仕様・ブルー缶もあり何ともウレシイ!種類により12000ドン(約60円)~17000ドン(約85円)ほどのお値段です。
★ビアホイ酒場は庶民のよりどころ★
最後にビアホイのお話です。"BIA HOI"はビールをさらに軽くした飲み物で、北部ハノイを中心に多くある「ビアホイ酒場」で飲まれています。"世界一安いビール"とバックパッカー達から評判で、スーパーでの小売りはなく、酒場でタンクからグラスに直接注いで飲まれる、大変安いビールです。しかし、ビアホイ酒場は圧倒的に"男の世界"で、女性ひとりで行くのはかなり勇気がいりました。「お酒を飲む女性」に対する偏見もベトナムではまだまだ根強いと聞いています。
私が選んで入った町のビアホイ酒場は近隣にフレンチビストロやカフェ、HANOI HOTELなどがある安全な一角にあります。
庶民的ながら、清潔にテーブルが拭かれた感じのいい店で、ご機嫌に酔っている男性たちが、つぎつぎ炒め物料理をたのみ、美味しそうにビアホイで祝杯を挙げる風景も良く、働く女性店員も親切なお店でした。
それにしても、どう頼んだらよいのかわからず、「ビアホイ、1」と、指で示しながら注文すると、グラスに入ったビアホイがドン!と出てきました。そして、ポロンと手づかみで置かれたのは茹でたピーナッツです。
さて、ビアホイのお味は????
うっっっすーーーーーーーーーー!!!
これで酔ってるの?????というくらい、薄いです。なんというか、オモチャのビールというか、駄菓子屋さんのビールというか。イギリス生活時代はパブでエール、ウィスキーもスモーキーなシングルモルトが好きだったので、"これは一体なんですか???"というくら薄かったです。(個人的感想)
度数も3%~4%、お店で飲んでも一杯9000ドン(約45円)。もっと安いビアホイもあるというので、確かに世界一安いビールかもしれません。でも、飲んでいるうちに楽しくなってきました。今度は誰かを誘って一緒に飲んで、炒め物でも注文したいです。しかし、「マダムはビアホイはダメだよ」そうローカルの知人に言われました。それには、ここが男性中心の世界だということだけではなく、真の理由が別にあります。
「ビアホイは犬肉に合う」
どうやらこれが定番メニューなようで、知らずに犬料理を出されて食べてしまったら大変だと思ったようです。他国の食文化の問題は安易に語れませんが、徐々にその文化は少なくなりつつあると見えながらも低所得者層には依然続く食の事実です。みなさまがベトナムでビアホイを楽しむときはぜひ、そのあたりも心してくださいね。
ビアホイ酒場は、旧市街ほか、ハノイの町中にあるので簡単に探せます。BIA HOI HANOIの看板を探してください。しかし、女性ひとりの場合は慣れない街、夜、アルコールは、注意が必要なのでおすすめできません。どうしても体験したい場合は、人が多く入っている大き目のビアホイ、夕方など早めの時間、安全な地区、女性店員のいる店、清潔なビアホイをお選びください。
▲欧州産麦芽を使用した麦100%のベトナムビールも人気です。
本日はここまで。
それではまた来週!
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Photos & writing © Midori Nakagawa
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