ハノイの湖でゆっくりとーホアンキエム湖・冬散歩ー
軽いジャケットを羽織って過ごせるこの季節。
せっかくハノイにいるというのに
もし何もしたくない一日があったなら
ホアンキエム湖をゆっくりと歩くのはいかがですか。
10月頃から徐々に気温が下がり始め
乾季を迎える11月からは体に優しい季節が到来。
そして気温もすっかりと肌寒くなる1月、
灼熱の季節には輝くばかりの緑が溢れた遊歩道も、
少しばかり色を落とした木々の風景が広がります。
それでもハノイは変わらない喧噪のなか。
水辺はそんなエネルギーに満ちた街を優しく癒す、
ハノイになくてはならないスポットです。
ハノイ市内には大小様々に数多くの湖が点在しています。
その中でも人気の湖・ホアンキエム湖は、
市民の憩いの場として、また若者たちのデートスポットとしても人気の湖です。
西に大聖堂、北に旧市街、
東のディン・ティエン・ホアン通りが貫く大通りには、
老舗ホテル・メトロポールのオープンカフェやオペラ座など、洗練された地域も広がっています。
観光にも便利な場所にあるため、多くの観光客が立ち寄ってはベンチに腰かけて休憩する姿も。
湖の浮島には歴史ある寺もあり見どころもほどよく魅力的。
まさに、ハノイにいる人々すべてを温かく迎える癒しの湖です。
早速、ゆったりと散歩をスタート。
ディン・ティエン・ホアン通りの北端から歩き始め古寺「玉山祠」まで。
湖の周囲は花壇やベンチ、遊歩道が整備されてとても快適。
今は気温が低く過ごしやすい季節なので、日中にランニングをする人たちの姿も見られます。
ホアン・キエム湖のシンボル「亀の塔」
湖には亀にまつわる伝説があります。
15世紀・明に支配されていた時代、ベトナム人に課せられた重税や同化政策に抗い戦ったレ・ロイが、
「何度、川に捨てても網にかかる不思議な刀」を授けられ、その剣で戦に出かけます。
すると不思議なことに大勝利を重ね、ついに国の独立を果たしました。
ある日、王となったレ・ロイがホアンキエム湖を遊覧していると、
湖から大亀が現れました。
レ・ロイが思わず刀を抜くと、亀はその刀を取り上げ、くわえて湖に沈んで行ったというお話。
☆
不思議な力を持つその刀は「国を守るための神の刀」、
戦いが終わった平和な国で、無用になった"神の刀"を亀が取り戻しに来たという伝説です。
還劍（ホアン・キエム）、この湖の名前の由来でもあります。
ゆっくり湖を徒歩でひと巡りして40分ほど。
やがて赤い橋 テ・フック橋（Thê Húc ）が見えて来ました。
湖に浮かぶ島に建つ古寺「玉山祠」と陸をつなぐ大切な橋です。
お寺参拝の際は、テ・フック橋を渡る手前の窓口でチケットを購入しましょう。
お寺の歴史は13世紀のチャン朝期から始まります。
しかし、その寺は崩壊し、その後18世紀・後レー朝期に
中国三国志の英雄・関羽をまつり新たに建てられました。
英雄、文学の神、医学の神をまつり、文武両道の教えを説いています。
お寺でありながら神様も祀る、神社の役割も持つ神聖な場所です。
お堂の中は桃の花が活けられ華やかさを増していました。
桃と言えばハノイでは旧正月を祝う花、そして春の象徴。
ベトナムはもうすぐ春です。
こちらは伝説の巨大亀！
この湖に実在した亀で、1968年に発見され、死後、はく製にされ寺に置かれるようになりました。
体重250㎏、体長210㎝、幅120cm、目の当たりにしてその大きさに驚きます！
レ・ロイの"還劍伝説"がぐっとリアルに感じられますね。
最後は眺めの良いカフェから。
ホアンキエム湖北側の噴水横にあるカフェレストランAvalon Café Loungeへ。
「眺めのよい席を。」とお願いすると
エレベーターで5Ｆに案内してくれました。
さらに高い6F、7Fへはここから階段で上ります。
見晴らしの良いバルコニーに席を取り
湖を一望しながら楽しむひとりカフェは、とても気持ちの良いものでした。
☆彡
少し長い休暇がとれたなら
ハノイにロングステイもお薦めです。
美味しいものを食べて、力が抜けた服と靴で街をぶらついて、
そして、街で好みの花や果物を買ってホテルでゆっくりと過ごす。
なかなか成長しきらないこの街の、
激しくもゆるい喧噪をながめてこそハノイ時間。
あえての "たいして何もしたくない" わがままな一日を、
どうぞここでお過ごしください。
☆彡
ホアンキエム湖（Ho Hoan Kiem)
玉山祠（Den Ngoc Son デンゴックソン）
Address：Dinh Tien Hoang
Open：7am-6pm(土日9pm)
Price：30000VND
Avalon Café Lounge
Address：73 Cau Go,9 Dinh Tien Hoang, Hanoi
Open:6am-10pm
Tips：
ヨーグルトコーヒー 68000VND
お酒も食事もいただけます。
「レストランできちんとコース」「ローカル店でワイルドに一皿」の、
どちらも気分が乗らない日はカフェで食事がお薦めです。
軽めの食事でゆっくり過ごすことができます。
＊謎の"ヨーグルトコーヒー"についてはまた後日。Coming soon!
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