日本とどう違う? イギリスの履歴書(CV)

公開日 : 2018年02月19日
最終更新 :
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こんにちは! 今日書くのは、イギリスの履歴書(CV)について。最近履歴書に関してイギリス企業の採用担当さんや大学の先生に話を聞く機会があって、日本とこういう風に違うんだ! という発見をしました。私もまだ履歴書の書き方は勉強中なので、アドバイスとかいったことは全くできませんが(!)、どう違うのか? についてイメージをお伝えできたらと思います。

◆手書きではなくデジタル! 自分で形式を用意する◆ 

日本では決められた形式のなかに手書きで書く、というのが主流だと思いますが(とは言え今は変わってきているのでしょうか。どうなのだろう)、イギリスでは枠組みというものはなくて、自分でWordで作ります。ある程度決まった形式というものはあるものの、レイアウトやフォント、字の大きさ、どのように書くかなどは個人の裁量。企業の採用担当の人の話では、やっぱり読みやすいもののほうが印象が良いだとか、そのため奇抜なデザインは避けるべきだとか、むしろデザイン関係の職種なら凝ったレイアウトのほうが良い場合もあるとか、結構センスを求められるみたいです。

典型的な順序は、最初に「氏名」、その下に小さく「住所・電話番号・メールアドレス」、「自分がどんな人かという要約文5行以内(なくても大丈夫)」、「学歴」、「職歴」、「その他の活動(部活で部長をした等)」「趣味・興味(なくても)」「その他のスキル(英語力等)」「レファレンス(Available on Requestと書くことが多い)」といったような感じです。が、学校での活動を学歴と組み合わせて、「学校でどんなことを身に着けたか」みたいに書いている人もいたりと、この辺りは本当に自分でベストだと思う書き方を見つける必要があるみたいです!

◆自分の写真を載せないのが主流◆ 

また、イギリスの履歴書には写真を載せません! 採用担当さんには、写真を載せることにあまり肯定的でない人も多いようです。その理由は、差別に繋がってしまう虞があるから。例えば受け付けた申し込みのなかから実際にインタビューをする選考(Short listing)過程で、可愛い子のほうを無意識に選んでしまうだとか、イギリス人のほうが良いと思ってしまうだとか、見た目の印象が選考に影響してしまうことへの懸念があるようです。

イギリスはその辺りの「平等であること」の意識が強く、国籍や性別、年齢を書いているだけで悪印象になってしまうこともあるのだとか。色んな国の人が住み、共に生きているイギリスならではの考え方だなと思っています。

(*「スキル」の欄で「流暢な英語・日本語」と書くと日本人であることはじゃっかん透けてしまうような気もしますが、わざわざ「日本人」とアピールするのでない限りは、ほぼほぼ問題ないはずです)

(**職種によっては、性別の明記が必要なこともあるのかもしれません。が、指定がなければ書かないのが無難だそうです)

 ◆自分を魅せるのが大事。企業が求めるものに合わせてテーラーメイド◆

そしてイギリスの履歴書では、自己アピールが欠かせません! これは自己PR欄や志望動機欄を設けるといったことではなく、「何故自分がその企業にぴったりな人材なのか」を履歴書全体に盛り込む必要があるみたいです。

まず冒頭に書く「自分がどんな人かという要約文5行以内」。これは書かなくても問題はないのですが、巧く書ければ履歴書としてのランクを上げる、余裕があったら入れたいというものだそうです。内容のイメージとしては、「私はとてもやる気があり、素晴らしいコミュニケーション能力とXXについての幅広い知識を備えていて~」みたいな、本当に売り込む感じの文章を個性を交えつつ的確に書くのが大事だそう。

それから「職歴」や「いままでの活動」では、なにをしたかというよりも、「どんなスキルをそこで身に着けたか」「どんな風にその仕事をしたか」ということを箇条書きでそれぞれの職業・活動につき2~3個書くことが求められるみたいです。「速いスピードが求められるプレッシャーのなかで、効率的に仕事をしました」とか「いつもフレンドリーに対応しました」「サークルの創設メンバーとして熱心に活動に取り組み、メンバー数100人規模にまで成長させました」といったようなこと。

「趣味・興味」は必ずしも必要というわけではないそうですが、例えば、イギリスからカナダのスキーリゾートのインターンに応募するといった時、「スキーが大好き」といったことを書いてプラスなこともあるだろうという話でした。

そしてそういう、「どうやって自己アピールをするか」というのは応募する企業によって変わってくるので、応募する毎に書き変えるのがベストだそうです。

ちなみに志望動機に似たようなことは、「Cover Letter」という、履歴書を送付するのと一緒に送る手紙(メールの場合は別のPDF文章で添付したり、メールの本文に直接書き込んだり)に書くことになるみたいです。

以上、イギリスの履歴書の話でした。イギリスの履歴書、難しくて書くのに苦労しています......。イギリス内でも企業や採用担当さんによっては違う考えを持っている人もいると思いますが(なのであまり信じすぎないでいただければ。)、ざっくりこんな風に日本のものと違うのだ、ということを伝えることができたら嬉しいです。

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