ライン川、モーゼル川二つの川沿いで、甘くて美味しいドイツワインを楽しむ鉄道の旅

公開日 : 2017年09月05日
最終更新 :
筆者 : ブン

代表的なドイツワインは、甘くておいしい白ワイン。もちろん南の方に行けば赤もあるし、ドイツワインだからと言って甘口のものばかりではないけれど、日本でドイツワインと言えば、甘くておいしいワインというイメージが強いと思います。私の夫はそんなドイツワインが大好きで、お客さんが来た時や友達の家にお呼ばれしたときにふるまうために、日本にいた頃から通販で取り寄せていたりしました。そんな典型的なドイツワインが、「モーゼルワイン」です。モーゼルワインは、その名の通り、モーゼル川沿いの地域で生産されるワインのこと。ドイツで川と言えばライン川が有名ですが、このモーゼル川とライン川はKoblenz(コブレンツ)という地域で合流します。今回は、甘くておいしいドイツワインを楽しみつつ、二つの川沿いを満喫する鉄道の旅をご紹介します。

1.旅の出発点とおススメアイテム

今回旅するのは、昔西ドイツの首都だった街ボンが位置するNordrhein-Westfalen(ノルトライン=ヴェストファーレン)州のすぐ真下、Rheinland-Pfalz(ラインラント・プファルツ)州。よって、鉄道とバスで旅する場合にはDB(ドイツ鉄道)のRheinland-Pfalz(ラインラント・プファルツ)州乗り放題チケットが利用できます。利用条件は他の州と同様、一つのチケットで5人まで、平日であれば朝9時から翌朝3時まで、土日祝日であれば一日中州内の鉄道、トラム、地下鉄、バスに乗り放題です。DB(ドイツ鉄道)のアプリをインストールしてチケットを購入しておけば、アプリ内にQRコードが保存されるのでペーパレスで旅行することも可能です。チケットは一人で24€で、人数が増えるほどさらに安くなります。

この地域のチケットの特徴としては、Rheinland-Pfalz(ラインラント・プファルツ)州の乗り放題チケットは、さらに下にあるSaarland(ザールラント)州まで乗り放題になり、隣国Luxembourg(ルクセンブルク)まで多少の追加料金を払って(この場合のチケット名はRheinland-Pfalz-Ticket Lux (ラインラントプファルツチケットルクス)となります)行くことができます。

詳しくはこちらでご確認ください。(ドイツ鉄道のホームページ、ドイツ語)

2.モーゼルワインの生産地Cochem(コーヘム)

モーゼル川沿いのワイン生産地で有名なのが、Cochem(コーヘム)という地域です。同じくRheinland-Pfalz(ラインラント・プファルツ)州のKoblenz Hbf(コブレンツ中央駅)からは40分程で行くことができます。途中、ライン川とぶどう畑の景色が存分に楽しめ、のんびり鉄道の旅もなかなか素敵なものですよ。

Cochem(コーヘム)駅に着いて歩いていくと、すぐモーゼル川が見えてきます。遠くの方に橋と両側に広がる街が見えるので、それを目指して川沿いを歩いていきます。水鳥がたくさんいて、ベンチも豊富なので、のんびり休憩しつつ街まで歩くことができます。

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段々と街が見えてきました。街を見下ろすように、ブドウ栽培で建った独特のお城がそびえています。時間に余裕があれば、このお城は40分程のガイド付きツアーで見学して回ることができます。

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町は、石畳でこじんまりとしていて、歩き回るだけでもとても可愛いです。観光のメインは甘くておいしいドイツワインと美味しい料理(どのレストランでも楽しめるかと思います)ですが、ブドウジュースもすっきりした白ブドウのジュースで非常に美味しいのでおススメです。私は今お酒が飲めない体調なのですが、それでも大変楽しむことができました。興味がある方は、近隣のブドウ畑を黄色いSLのような可愛い観光車に乗って見学して回ることもできるようです。

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テラス席は、太陽も照り付けるほどではなく非常に気持ちいいのですが、ハチが沢山います。ドイツ人は慣れている印象ですが、何匹も集まってこられるとやっぱり日本人は落ち着かないかなと思います。ハチが好むような色合いの服や、香水はつけないことをお勧めします。私はハチが好む黒いカーディガンを着ていたせいか、3匹以上もハチに取り囲まれて、最終的にはあまり食事が楽しめない状況になってしまいました。

3.二つの川が合流する見どころ満載の地点

さて、お腹がいっぱいになったら、また鉄道で川沿いを戻り今度はKoblenz(コブレンツ)観光です。この地の有名なのが、モーゼル川とライン川二つの川が合流する地点「Deutsches Eck(ドイチェスエック、ドイツの角の意)」です。ここへも、州の乗り放題券があればKoblenz Hbf(コブレンツ中央駅)から市バスで行くことができます。停留所から歩いていくと、大きな銅像が見えてきます。

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この銅像の階段を上って三角州を見下ろすのも良いですが、おススメは、ロープウェイを使って対岸の城壁まで登って見下ろすこと。ちなみに、地上から見ると三角州はこんな風に見えます。

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さて、対岸の城壁に渡るロープウェイですが、往復と城壁内の博物館を見学できるコンビチケットが13.80€で販売されています。ドイツの大学の学生証があれば、7.6€になります。

ロープウェイから見る景色は非常にきれいです。上に上がっていくので三角州の形が段々とはっきり見え、対岸の城壁が近づいてきます。

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城壁の中では、展望台から三角州と二つの川を見渡すことができます。カフェもあるので、ワインやカフェを片手に景色を楽しむこともできますよ。

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帰りのロープウェイからは、だんだんと城壁が遠ざかっていきます。

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最後に、この州内乗り放題チケットで観光する場合、休日は特にバスの本数が少ないので、注意してください。(Deutsches Ecke(ドイチェスエック)から町中の鉄道駅まで徒歩20分しないので、歩いて行くことも可能な範囲だと思います。)また、9月初めとは言えどもう日本の秋半ばのように寒い、かといって日が照ると暑い、という気候なので、脱ぎ着しやすい服装で、厚手の上着を忘れないようにしてください。

※情報はすべて2017年9月初め時点のものです。

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