9月のお題「就活」ドイツでバイトに応募した時のハナシ

公開日 : 2011年09月27日
最終更新 :
筆者 : 柴山 香

ドイツでウインドーショッピングしていると、日本同様に、「求む、販売員!」「バイト・パート募集中!」といった主旨の張り紙を見かけることが多いです。営業法の緩和で、ライバルに負けじと土日営業や早朝・深夜営業を始める店が増加しているわりには、高給取りとは言えない販売員を確保することが、なかなか難しいのかもしれません。

さて、日本であれば、気軽に応募できそうな一般販売職も、ドイツでの応募に躊躇するのは、もちろんそこにドイツ語の壁が立ちはだかっているから。店頭に並ぶ商品が何であれ、販売を担当するからには、接客も商品説明も全てドイツ語ですし、何より、「買うつもりはない」顧客の心理を「買ってみようかな」に180度変えるとなると、巧みな話術も必要です。

そんなわけで、私がドイツで初めて販売員のアルバイトに応募してみたのは、ドイツへ来てから相当の月日が経ってからのことでした。

応募先は、ドイツ人が経営するウェルネスショップ。ヨガ関連グッズ、お線香、仏像などもある、アジアンテイスト漂う店だったのですが、実は「店員募集中」だった訳でも何でも無く、私から強引に応募してみただけだったのです。応募書類に、「貴店のコンセプトから、アジア人店員がいることは、プラスに働くことと確信します」的な強気な手紙をしたためて....。

さて、求人も無いのに自主応募したせいか、待てど暮らせど返事なし。デスクの上で埃をかぶった自分の応募書類を想像しつつ、ダメもとで先方に電話してみると、「今週面接に来られますか?」との返事。音沙汰無かったわりには、いきなり前向きな回答にやや面食らいつつも、喜びいさんで面接に。

ところが、人事担当者が約束をすっぽかして外商に出てしまっており、狭い事務所の片隅で延々待たされる羽目に。ようやく担当者が帰社したと思いきや、面接わずかに3分で採用決定(苦笑)。どういう採用方法なんでしょうか、あれは?

とにもかくにも、こうして一発採用された私は、ドイツ語初接客バイトへの第一歩を踏み出したのでした。

このアルバイト応募で得た教訓は、

募集が無くても行ってみな。

音沙汰無ければ聞いてみな。

余談ですが、この販売員バイトの仕事を通して、ドイツ語力がぐんと向上したのは言うまでもありません。ベテラン販売員の言葉尻を真似て接客するうち、それがいつの間にか自分の言葉になっていったものです。

おまけの教訓:

語学は、習うより真似ろ。

(9月のお題「各国の就活事情」)

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