私がカエルだったら、ドイツに生まれたい

公開日 : 2011年04月26日
最終更新 :
筆者 : 柴山 香
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日中は、半袖でも汗ばむくらいの好天続き。春を通り越して、いきなり初夏到来〜?と錯覚するほどポッカポカ陽気のドイツです。

日本よりはだいぶ遅れた啓蟄ですが、長い冬眠から覚めた両生類が、寝床からぞろぞろ這い出てくるのも、ドイツではちょうど今時分。同じ啓蟄でも、ドイツの啓蟄には、人間もしっかり貢献しているというほんの一例を、本日ご紹介したいと思います。

野生動植物保護の観点から、啓蟄期になると、両生類を保護するためのさまざまな方策が取られるのですが、たとえば、「ヒキガエル保護柵」もそのひとつ(本日の画像)。

画像に見える場所では、冬眠場所と繁殖池のすぐそばに、舗装道路(画像奥の方)が通っているのですが、冬眠明けのヒキガエルが夢うつつで道路に出てしまい、車の犠牲になってはサア大変っ!ということで、ビニール製の保護柵が道路沿いに延々と張り巡らされているのを、画像でもご覧頂けると思います。

この保護柵は、カエルが飛び越えられない高さであるだけでなく、カエルがよじ登らぬよう、ご丁寧に内側にカーブしているという手の込みようです。こうして、カエルが路上に出てしまうのを、物理的に不可能にしているわけです。

また、保護柵ごときでは事足りない!とばかりに、冬眠明けの両生類の生息領域に近い一般道路を、啓蟄期になると完全閉鎖してしまう自治体さえあると聞きます。

たががカエル、されどカエル。

動物保護策を優先させるためには、自分たち人間は、多少の不便さを我慢しましょうヨという姿勢には、見習うところが多いような気がします。

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