「ハルツ山脈」 ー 魔女と悪魔のデートコース

公開日 : 2002年04月27日
最終更新 :
筆者 : 柴山 香

ドイツ中央部に横たわるハルツ山脈。全長8000kmにも及ぶ散策道が行き交い、国立公園にも指定されているこのハルツ山脈の最高峰ブロッケン山で、毎年4月30日から5月1日にかけての夜、魔女と悪魔がランデブーするという言い伝えがある。「ヴァルプルギスの夜」(産婦を魔女から守る聖人St.ヴァルプルガが語源)と呼ばれるこの夜は、そもそもゲルマン民族の最高神Wotanと、愛と豊穣の女神Freyaの結婚式の前夜祭であり、それと同時に、春の訪れを祝ってたいまつを灯し、その周りを踊った日とされている。また、この夜に大雨が降ると、その年は大豊作で恵み多き年となるとも言われてきた。ゴスラー、ヴェルニゲローデ、ターレ、ハーネンクレーなどハルツ地方44の市町村で一斉に繰り広げられる「ヴァルプルギスの夜」祭りは、一足早い4月27日頃から徐々に盛り上がりを見せ、4月30日の夜中にクライマックスを迎える。4月30日の夕刻、待ちに待った主役の魔女が天から豪快に舞い下りてくると、凝った衣装とメイクで市民も参加する魔女と悪魔の大パレードを幕明けに、たいまつを囲んだ民族舞踊、魔女払いの儀式、Ms.魔女とMr.悪魔コンテスト、ホウキで空を飛ぶための免許証取得講習会などなどイベントが目白押し。祭りの興奮は、真夜中の大打ち上げ花火大会へとぐんぐん昇りつめていく。やがて空が白む頃、魔女は再び大空へ、悪魔は暗黒の地獄へと戻っていくところで幕を閉じるというプログラムだ。ところで、魔女がどうやって大空を舞い、悪魔がどのように地獄へ戻っていくのかは・・・お祭り会場でのお楽しみ。今年は15万人の人出が予想されているというこのお祭り、残念ながら行けそうにない方は、せめてこの日に大雨が降ることを祈りましょう。「魔女と悪魔のランデブー」の詳細は下記。www.harzinfo.dewww.goslarinfo.de

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Ms.魔女とMr.悪魔の有力候補三人組。

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