王家紋章入りの勲章を一般国民の方に授与!

公開日 : 2018年05月22日
最終更新 :

こんにちは!!とても良い天気が続いているオランダでございます。そのお天気のお陰で我が家の庭にあるさくらんぼの木にもだいぶん実がなり、隙あらばそれを食べようとする鳥達と、そうはさせじとおもちゃの鉄砲や水鉄砲で対抗する我が子達の戦いが繰り広げられています。子供達が学校に行っている間は私が見張り番を任されています...。めんどくせぇ‥‥。

さて、前回の記事で国王誕生日(Koningsdag、4月27日)についてご紹介しました。今回はそれに関するもう一つのオランダの伝統についてご紹介します。

実は毎年国王誕生日の前日、つまり4月26日には<Lintjeリンチェ>という王家からの勲章を一般国民の中から選ばれた方が受賞するという伝統があります。この勲章は主に地域住民のために長年素晴らしい活動をしてきた方に贈られることが多いです。例えば長年ボランティア活動に従事してきた方、多くの人の役に立つような(助けとなるような)活動や団体を立ち上げた方(特に医療、高齢者介護など)です。

今年は我が町だけでも17人の方が受賞しました!!!この勲章は同日にオランダ全体で授与されるため、各市の市長が受賞対象者の家を回って授けられます。

この勲章を今年、私達家族が親しくしている近所の方が受賞しました!このおじいさんは退職される少し前から10年以上にわたって地域のコミュニティ活動や、老人ホームの庭の手入れ、一人暮らしの高齢者の家の大工仕事をしてあげたり、公民館で行われる地域住民のための行事や子供達のための工作クラブの運営などをすべて無償で行ってきました。私が出産後、なかなか家の周りの手入れが出来なかった時も頼んでないのに草むしりなどをしてくれたこともありました。後日お礼に花のブーケを持って行ったところ、<お礼なんて必要ないよ!>と本気で困った顔をされたのを今でも覚えています。困っている人には率先して手を差し伸べ、お礼をされるのを拒むほど本当に奇特な方です。

こちらがそのおじいさん、ヨー・アドリアンスさんと奥さんのデアさん。受賞のお祝いのパーティに招待されて行ってきました!

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これがヨーさんが受賞したリンチェ。

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写真ではちょっと見えにくいですが、真ん中に王家の紋章であるライオンが刻まれています。

日本でも一般市民の活動に天皇陛下からこのような勲章を授かることが出来たなら素敵なんだろうなと思いました。

オランダもアメリカのように行き過ぎたキャピタリズムになりつつある昨今ですが、このような伝統はぜひ後世に残していってほしいと思います。

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