【注意】現在の500ルピー札、1000ルピー札は一切使えなくなりました!!!

公開日 : 2016年11月09日
最終更新 :
筆者 : nok

昨夜(11/8)の20時前でしょうか、自宅でくつろいでいた夫が携帯の速報ニュースを見て、「今からモディが演説するようだ」とテレビをつけました。モディ首相は、日本の首相に比べ、しょっちゅう演説するので、私は気に留めていなかったのですが、夫は一応ライブで見ていました。そして演説が始まって間もなく、「えぇぇー!!!」という声が。何事かと聞くと、「明日0時(今夜24時)から、1000ルピー札(約1520円)と500ルピー札(約760円)は一切使えなくなる」ということだったのです。インドでは1000ルピーが最高額紙幣、500ルピーが二番目の高額紙幣です。

あまりに突然の発表。そういえば何か月も前に、「そのうち今の高額紙幣が使えなくなる」という記事を目にしたような気はしますが、まさか「今から4時間後に使えなくなる」という状況になるとは思ってもみませんでした。今回の対応の目的は、偽造紙幣、脱税の根絶が主な理由のようですが、世界の関心がアメリカ大統領選に注がれる中での驚きの発表。海外ニュースで取り上げられることを嫌ったのだろうか、と考えてしまいます。

901.jpg

モディ首相は演説の中で「Your money is yours.You will not lose anything(あなたのお金はあなたのものです。失うものは何もありません)」と言っていて、有効期間内に銀行や郵便局に行けば新札との交換や預け入れなどはできるのですが、窓口での混乱が長らく続くであろうことが目に浮かびます。インド財務省とRBI(インド準備銀行・・・インドの中央銀行)のウェブサイトをもとに、発表事項をまとめてみます。

▼11/9は、すべての銀行とATMを休止(11/10もATMは主機能を休止)

▼新紙幣(2000ルピー札&新500ルピー札)の発行は11/10から

▼▼11/11まで、空港内の銀行に行けば、旧紙幣5000ルピー分を相応の外国紙幣に両替可能。ただし、ルピーに両替したときのレシートとIDが必要▼▼

▼11/11まで、空港&鉄道駅の発券カウンター(一部の航空会社を除く)、政府系バス、政府&地方政府管轄の病院・薬局・ガソリンスタンド・牛乳屋などで旧紙幣は使用可能

▼▼11/10から12/30までの間に、銀行か郵便局で新紙幣への交換可能。ただし、1日の交換限度額は最大4000ルピー。IDが必要。15日後に交換限度額は増える予定▼▼

▼11/10から12/30までの間に、旧紙幣は銀行か郵便局に預けることができる(原則、限度額なし)。IDが必要

▼11/18まで、ATMでの引き出し限度額はカード1枚あたり1日最大2000ルピー、11/19以降は最大4000ルピー。その後、額は増える予定

▼11/24まで、銀行窓口での引き出し限度額は1日最大10000ルピー、1週間最大20000ルピー。その後、額は増える予定

▼12/31から来年3/31までは、RBIで新紙幣への両替が可能。ただし、申告書が必要

外国人がおさえるポイントは2つだと思います。

①11/11までに空港の銀行で手持ちの旧紙幣を外国紙幣に両替する(ただし最大5000ルピー)。

②11/10から12/30までの間に、インドの銀行か郵便局で旧紙幣を新紙幣に交換する(ただし当面1日ひとり4000ルピーまで。その後交換限度額は増える予定)。

いずれもパスポートの携帯が必須です。政府も呼びかけていますが、絶対に正式な銀行か郵便局で手続きを行うことを肝に銘じておきましょう。旅行者狙いの詐欺が横行することが予想されます。

こういった情報を正しく得るには、政府の公式サイトを確認するのが一番です。英語ですが、以下の2つのウェブページを見ると、たいていの疑問は解消されると思います。

▼インド財務省のプレスリリース 

▼インド準備銀行のFAQ

それにしてもなんという突然の大発表。数えてみると、私の家にも旧札が数万ルピーほどあり、何回も銀行や郵便局に行かなくてはならず、頭がクラクラします。今後、新たな情報が入ったらまた更新したいと思います。100ルピー札以下の紙幣とすべての硬貨は引き続き使えます。

↓新紙幣の見本画像です。

▼新2000ルピー(インド財務省ウェブサイトhttp://www.finmin.nic.in/RBI_issue_new_Series2000.htmlより)

903.jpg

▼新500ルピー(インド財務省ウェブサイトhttp://www.finmin.nic.in/RBI_issue_new_Series500.htmlより)

902.jpg

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。