【事件】また日本人女性がインドで乱暴される被害に
ブッダガヤで起きたショッキングな事件https://tokuhain.arukikata.co.jp/delhi/2015/01/post_326.html
から1か月しか経たないうちに、また、ひどい事件が起きてしまいました。
インド西部・ジャイプルで20歳の日本人女性が性的暴行される被害にあったというものです。
その後、女性を乱暴した男をほう助したとして、7人が逮捕されましたが、主犯の男はいまだに逃げているようです。
「もうこれ以上、被害者が増えませんように」と願いながら、前回同様、現地の新聞報道の内容をまとめておきます。
●●「THE HINDU」(2015/2/10)より●●
・20歳の日本人旅行者が「日曜(2/8)にジャイプル郊外で薬を飲まされ乱暴された」と警察に申し立てた
・容疑者は20歳代前半とみられ、この女性の携帯電話と現金も奪ったということだ
・日曜午後にジャイプルに到着した女性が、ジャルマハルの近くを歩いていたところ、ガイドの男が近づいてきた
・男は、バイクで町を案内した後、女性をモーザマーバード村に連れて行き、薬を混ぜた飲み物を与えたようだ
・申立書で女性は、「意識が回復して、助けを求めて叫んだら、男は逃げていった」と話している
・女性は、道路を車で通りかかった男性に助けられたようだ
・警察は、「ルート上の監視カメラすべてをチェックしているところで、容疑者の似顔絵も公開する」と話している
●●「hindustantimes」(2015/2/10)より●●
・「日本人旅行者が、日曜日、ジャイプルで、ガイドにおそわれ、薬も飲まされたようだ」と警察が発表した
・警察によると、女性は、日曜にジャイプルに到着し、ジャルマハルパレス(マンサーガル湖近くの18世紀の宮殿)近くのホテルにチェックインした
・警察によると、女性は「容疑者は20歳代半ばで、薬を混ぜた食べ物を与えられた後に襲われた」と話している
・女性は郊外の人里離れた場所に残され、助けを求める泣き声を聞いた地元住民に助けられたようだ
・警察は、「女性は医者の診断を受けながら、警察の捜査に協力している」と話している
・数日前には、ジャイプル近郊のハリヤナ州ロータクという町で、ネパール人の28歳の女性が集団暴行され、殺害された事件が起きたばかりだった
・外国人の性被害事件が相次いでいることを受けて、1月には、イギリスとフランスが、インドへの渡航勧告の内容を性的暴行の危険性を警告するものに改訂している
・観光業者は、今回の事件が産業への大きな打撃となるのではないかと恐れている
・インドツアー会社組合の幹部は、「こんな事件が起こると、観光業は一番に損失を受ける。我々は、旅行者に『見知らぬ人たちからの申し出や食べ物を受け入れるな』と注意し続けているのだが・・・」と話している
・去年12月には22歳の日本人女性がブッダガヤ近くの村で監禁・乱暴される被害が、去年の1月には51歳のデンマーク人女性がデリーでナイフで脅されて乱暴される被害が、2013年にはスイス人女性がマディヤプラデーシュ州で5人の男に強盗・乱暴される被害が起こっている
●●「THE TIMES OF INDIA」(2015/2/10)より●●
・ガイドを装った男が、日曜夜、ジャイプルとアジメールを結ぶ高速道路脇で、日本人女性に性的暴行を加えたようだ
・女性は、地元の人と意思疎通を図るのに困っていて、英語の上手な男の助けを借りることに決めたようだ
・夜遅く、男は女性を、50kmほど離れた高速道路の閑散とした場所にバイクで連れて行き、乱暴し、逃げた
・泣き声を聞いた地元住民が女性をドゥドゥ警察署に連れて行った
・警察は、「『日曜午後に、男が日本人女性を助けているような様子を目撃した』というジャルマハル近くのジュース屋台の店主を見つけた」と話している
・また、警察はライセンスのないガイドの記録を詳しく調べていて、「容疑者の行方についての有効な手がかりを得ている」とも話している
・女性は男の名前も思い出せないようで、警察は、似顔絵を作るなどして男の詳しい情報を得たい、としている
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●●「THE HINDU」(2015/2/11)より●●
・日本人女性への性的暴行事件に関して、7人が逮捕された。主犯の24歳の男は、依然逃走中
・逃走中の男とその友人たちは、ジャイプル郊外モザマバード近くの建物の一室に女性を閉じ込めて繰り返し乱暴しようと計画していた
・警察は「7人は、逃走中の男の友人やいとこで、部屋を用意したり、逃走を手助けした容疑がある」と述べている
・男は、ジャルマハルの近くで女性に、「写真を撮ってあげる」と言い、近づいたようだ
・男の英語が上手だったことから、女性は男をガイドとして雇うこととした
・男は女性をいとこの家に連れて行き、いとこの妻を妹として紹介して写真を撮ったり夕食をごちそうしたり、非常に親切にもてなした。その後、女性は、ホテルに送ってもらうことになった。一方、その頃、残りの友人たちは部屋の準備をしていた
・男は、女性をホテルではなく、町外れへと連れて行き、「殺す」と脅しながら、乱暴した
・その後、男は、女性の携帯、4000ルピーの現金、カメラを盗み、もう一度女性をバイクに乗せて、部屋を準備した仲間の待つモザマバードへ連れて行った
・女性は、部屋に入れられたとき、車が近づいてくる音を聞き、助けを求めて走ったが、その車は、男の仲間たちのもので、女性を車に乗せて薬物を飲ませた
・その後、通行人が女性を助け出し、周辺住民にも知らせ、通報に至った
・男たちは逃げていたが、似顔絵効果などで逮捕につながった
●●「hindustantimes」(2015/2/11)より●●
・ジャイプル郊外のドゥドゥ村で日本人女性が性的暴行を受けた事件に関して、警察は、7人の身柄を拘束し、取り調べを進めている
・しかし、性的暴行を加えた24歳の男は、いまだに捕まっておらず、警察が行方を追っている
・男は、女性に、ガイドとして近づき、バイクに乗せ、薬物を混ぜた食べ物を与えた後に乱暴した
●●「THE TIMES OF INDIA」(2015/2/11)より●●
・ジャイプル近くのドゥドゥ村で、日本人女性が性的暴行を受けた事件に関して、主犯の男を手助けしたとして7人を逮捕したが、主犯の男は今も捕まっていない
・男は、ジャルマハルで女性に近づき、ホテルに送ると言って女性をジャイプルから約50km離れた僻地へと連れて行き、暴行を加えた上で襲った
・男は、事件現場から数キロほど離れた村に住んでいるライセンスを持っていないガイドでしょっちゅう外国人をだまして、特定の土産物屋に連れて行っていたようだ
以上がこの二日間、インドの新聞で報道されている内容です。再発を防ぐヒントを得られればと思い、インド人の知人に話を聞いてみました。
50歳の女性には、「インドでは『Respect,but suspect』を常に意識することが重要」と言われました。他人に敬意を払わなくてはならないけれど、簡単に信用してはならない、ということです。彼女は、自分の娘に、初めての人はいわずもがな、親戚のおじさん・学校の先生・どんなに偉い人に対しても、『Respect,but suspect!』と言い聞かせているとのことでした。彼女は、「こういう事件が起きて、インド全体のイメージが悪くなるのが、とても残念。法整備が不十分で、また同じような事件が起こる可能性がある。インド内、特に観光地を旅する人は、よりいっそう注意してほしい」とも話していました。
一方、29歳の男性は、「インドは男性と女性があいさつで握手するのもはばかられるほど男女関係においては潔癖な国。インド人女性は、いくら親切にされた相手でもバイクの後ろにはなかなか乗らない。インド人女性には何もできなくても、外国人なら大丈夫ではないかと考えてしまうインド人男性は結構いると思う」と話していました。
12億人の暮らす国。心優しい人やあたたかい人も多い一方、腹黒い人や怪しい人もたくさんいます。きゅうくつと感じるかもしれませんが、自分の身を守るために「SUSPECT」をお忘れなく。
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