種別様々・タンザニアの自動車ナンバープレート

公開日 : 2017年07月17日
最終更新 :
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(街なかのパーキングビルからの眺め。車は頭を先頭に駐車するのがこちらのスタイルです。)

タンザニアで登録された車のナンバープレートは、左上に小さく印刷されたタンザニアの

国旗に始まり、タンザニア(Tanzania)の"T"に続く3桁の数字と、3つのアルファベット

で成り立っています。

なお、ザンジバルナンバーは"Z"から始まり、税体系も異なります。

車のナンバーからは色々な情報が読み取れますよ。順番にご紹介していきましょう。

●●●ナンバープレートのアルファベットから分かる車の新旧

さて、ナンバーは輸入後、車両登録順に割り当てられており、アルファベットを見れば

その車の新旧が分かるようになっています。

つまり、3つのアルファベットのうちAから始まるナンバーを持つ車はタンザニアに輸入

されてから年数が経っており、BCDと進むにつれて輸入時期が新しいということです。

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(写真:プレートのサイズは日本式と横長の欧州式から選べる。)

車の製造年を反映しているわけではないので、年季の入った車でも最近輸入されたもので

あればDナンバーとして「新車の顔」が出来るというのはちょっと面白い点です。

なお、タンザニアに入ってくる車(多くは日本車)は、日本を出る際に輸出前検査に合格

している必要があるので、車の品質レベルは保たれています。車のコンディションには、

交通警察が目を光らせてもいるので、旅行レビューなどのコメントにありがちな「ボロボロ

の車」というのは、まず見当たらないはずですよ。

●●●ナンバープレートの色から分かる属性

タンザニアのナンバープレートの色は、一般車は黄色、業務用車両は白色となっています。

しかし、走り行く車たちをよく見たら、ほかにも様々な色のナンバープレートがあること

に気付くでしょう。

例えば、大使館関係の車両はグリーンのプレートを掲げています。

プレートに表示されている数字は国ごとに番号が割り当てられているため、その数字を

見ればどこの国の大使館の車かが分かります。

例えば、日本は「59」、アメリカは「116」、イギリスは「115」といった具合です。

水色のプレートは、国連や世界銀行などの国際機関の車に付けられます。

赤いプレートに文字が白抜きされたものは"DFP(Donor Funded Project)ナンバー"と

呼ばれ、援助関係機関であることを示しています。

黒地に白抜き文字が軍関係、"PT"の文字があれば警察車両、"ST"は政府ナンバー、

"J"は裁判官など、プレートを見るだけで様々な属性が分かる仕組みです。

●●●運が良ければ見られるレアプレート

唯一、タンザニアの国章だけが中央に描かれているだけで、何の文字も書かれていない

真っ黒い異質なナンバープレートを見掛けたら、それは大統領、副大統領、あるいは大臣

の車です。

ちなみにそのタンザニアの国章というのは、以下にリストアップする14点のキーアイテム

が全て含まれた、とても盛りだくさんなデザインとなっています。

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二本の象牙

鉱物を示す金色

自由、啓発、知識を示す松明

国旗

アフリカの豊かな土壌

国の発展の道具となる斧と鍬

陸、海、湖と海岸線

自由を守る槍

協力する男女

タンザニア特産のスパイスであるクローブの枝

木綿(コットン)の木枝

キリマンジャロ山

国の標語である"Uhuru na Umoja(自由と統一)"の文字

●●●外国ナンバーでタンザニアを走るには

島国である日本では、外国のナンバープレートをつけた車が日本の道路を走るのを見る

なんてことは皆無ですが、陸続きのタンザニアでは外国ナンバーの車が街中を走って

いることがあり、当初は新鮮に思われたものです。

例えば北側の隣国・ケニアのナンバーであれば頭に"K"のアルファベットが付いており、

文字数やレイアウトが全く異なるのですぐに分かります。

さて、外国ナンバーの車は入国後、最大90日まで滞在可能ですが、ひと月ごとにタンザニア

の税務庁(Tanzania Revenue Authority(TRA))に運行許可料をアメリカドルで支払わ

なければなりません。

車両は90日を越えて滞在することは出来ないため、基本的にはそれまでに一度国外に出る

必要があります。

運行許可証の金額は、タンザニアに入国した地点から、タンザニア国内での主な使用地

までの距離に応じて変わって来ます。

支払い状況はTRAの職員が持っている携帯端末ですぐに確認可能で、支払いを怠っている

ことがTRAに発覚すると数千ドルに上る多額のペナルティが課せられる仕組み。

未払いが3ヶ月続くと車は没収という厳しい処置が待っています。

筆者

タンザニア特派員

西東たまき

2012年より東アフリカ・タンザニアのダルエスサラーム在住です。様々な側面から垣間見るダルエスサラームをレポートします。

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