アルゼンチン大統領府CASA ROSADAカサロサーダ館内ツアー

公開日 : 2016年05月15日
最終更新 :
筆者 : 相川知子
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アルゼンチン大統領府であるカサ・ロサーダCASA ROSADAへ行ってきました。

昨年までは週末に「自由」に訪問できましたが、

2015年12月からマウリシオ マクリ新政権になって、館内ツアーがしばらく御休みされていましたが、2016年5月から再開しました。

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アルゼンチン大統領府であるカサ・ロサーダCASA ROSADAとは、

ブエノスアイレス中心セントロにある五月広場プラッサ デ マージョPLAZA DE MAYOに面した大統領が執務する行政の中心である

大統領府で色がピンク色の正面三階建ての建物です。

スペイン語で、CASA ROSADA 「ピンクハウス」、「ピンクの家」、「バラ色の家」などと訳されますが、カサロサーダでこの記事は続けます。

なお、館内ツアーはアルゼンチンの歴史を知っている方がわかりやすいので少し解説しておきます。以下の説明も一応行われますが、かいつまんだものになっていました。

カサロサーダのある場所の歴史は 

Fuerte de Buenos Aires ブエノスアイレス要塞があったころにさかのぼります。

1580年に二度目のブエノスアイレスが建設され、PLAZA MAYORというスペイン人がどこでも作る町の中心の広場を作ります、これが現在のPLAZA DE MAYOの位置です。(MAYOは5月でMAYORは一番大きい、中心の、という意味です)

そのときにラプラタ河に面していた場所に要塞を建設した訳です。

その後、南米一体は、ほぼスペイン領という植民地時代が始まります。他国からの侵略に備えるため、このような要塞が必要であったのです。

スペイン王国支配の行政の中心地となり、副王や州知事が政治を司っていた場所であり、さらに1810年5月25日の革命後は新アルゼンチン(当時はアルゼンチンではなく、ラプラタ州連合などでしたが)の行政者がこの場所で同じく執務しました。

1850年、ブエノスアイレス要塞がイギリスの建築家のTAYLORにより、新しい税関が作られました。そのため要塞の部分の一部残され、修復され、同じく政府機関Casa de Gobiernoとして使用され続けました。

ここに隣接して、1873年スイス人建築家カルロス・キルベルグCarlos Kihlberg設計のパラシオス デ コレオスPalacio de Correos(郵便通信局宮殿)が建設され、1878年完成1886年まで機能しました。そのため当時国家建築家であったキルベルグの同胞エンリケ アベルグEnrique Abergにより、政府機関の建物(現在の左)と郵便通信局宮殿の建物(現在の右)を一つにする計画が1884年浮上します。それをイタリア人建築家のフランチェスコ・タンブリーニFrancesco Tamburiniに

より、二つの建物を合わせたため、真ん中にアーチを作った主要入口が設計されることになるのです。これが現在の大統領府の住所BALCARCE通り 50番地です。

1886年建設が開始され、1890年頃RIVADAVIA通り側の増設が完成し、これを現在の大統領側では大統領府ができた年としています。

 一方、さらに 1896年Yrigoyen通り側を拡張し、ラプラタ側の整備をして、1898年ロカ大統領が公式竣工式を行なっています。

なお、1937年に別の大統領府を建築する計画が持ち上がり、実際にこの大統領の取り壊し工事が始まったのですが結果的には次の大統領就任と共に、それが撤回され、改築工事となり、結果的に現在の旧Palacio de Hacienda(大蔵省)現在の金融省前の道を拡張する工事に役立ちました。

なお、アンドリュー・ロイド=ウェバーがミュージカル『エビータ』を作り、日本では劇団四季が上演し、さらにアラン・パーカー監督でマドンナを主演とし映画化されました。

 実際の人物である、ペロン大統領のファーストレディであったエバ ドゥアルテ デ ペロン(エビータは愛称)がモデルとなった貧しい出自からファーストレディになったというシンデレラストーリーで世界でもこのような実在の人物が演目の題材になっているのは珍しいことだと思います。

 そして、映画内では、実際にこのカサロサーダのバルコニーで撮影が行われました。もちろん、実際にエビータは多くの有名な演説が行いました。そして大統領府前の五月広場では支持者で埋まりました。大統領府前は、そういう支持集結もあり、その一方で抗議デモの会場ともなっます。

さて、前置きが長いですが、

館内ツアーの巡回する場所です。

まずは タンブリーニの作った、アーチ形の玄関から入ります。

すると、

1.Galería de los Patriotas Latinoamericanos del Bicentenario

「アルゼンチン建国200年記念ラテンアメリカ英雄ギャラリー」

2.Patio Malvinas Argentinas

「マルビナス戦争中庭」

3.Patio del Aljibe

「井戸の中庭」

4。 この間にアルゼンチン大衆ヒーロー(スポーツ選手、芸能人、アーティストの額が飾ってあります)

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5.Salón de los Pueblos Originarios

「先住民称賛の間」

6.Patio de las Palmeras

「パームツリーの中庭」

7.Salón de los Científicos Argentinos

「アルゼンチン科学者の間」

8.Salón Eva Perón

「エバ ペロンの間」

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9.Salón Blanco

「白の間」

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10。Salón Norte

「北の間」

11。Despacho Presidencial

「大統領執務室」  #写真撮影禁止

12。Escalera Francia

「フランス階段」

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13。Escalera Italia

「イタリア階段」

14.Hall de Honor「名誉ホール」

"Galería de los Bustos Presidenciales"(歴代大統領胸像)

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カサロサーダ館内ツアーは

カサ ロサダHP

http://www.casarosada.gob.ar/ 

でも申し込みすることができます。

始まったばかりでアルゼンチン人にも大変人気。一回20人ほどです。

土曜日と日曜日、そして祝日

午前10時から15分おき午後6時まで開催中です。

((ただし、祝日とは言え、5月1日は開催しませんでしたので要確認))

個人でもグループでも

日本語でまたアルゼンチン各種解説付きで

ご案内しますのでご連絡ください。

tomokoargentina2@gmail.com

((日程が合えばグループを作ることもできます))

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一緒にこのオバマ大統領もフランス大統領も入ったホールで貴重な体験をしましょう!

http://www.lanacion.com.ar/1882557-video-la-llegada-de-barack-obama-a-la-casa-rosada

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筆者

アルゼンチン特派員

相川知子

1991年よりブエノスアイレス在住。スペイン語とラテンアメリカが大好き。アルゼンチンのことを日本に周知がライフワーク。

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