この夏も、デング熱に注意!
このところすっかり夏らしい陽気になったアルゼンチン。
新緑の木々の葉が清々しいので公園を散歩したら、
1時間で3ヶ所も蚊にさされてしまいました。
「蚊」といえば、世界には彼らの媒介する感染症が数多くあります。
デング熱も、そのひとつです。
群れるネッタイシマカ。
この方の指、この後どうなったのか気になります・・・。
デング熱(スペイン語ではDengue/デンゲ)を媒介するネッタイシマカ。
東南アジア、インド、中南米、南太平洋などに生息し、
これらの地域ではデング熱が発生しています。
この4月、アルゼンチンでは
史上類例を見ないほどデング熱が大流行しました。
デング熱ウイルスに再感染した場合に罹る
デング出血熱による死者も出ました。
折しも、新型インフルエンザが流行の兆しを見せた頃です。
デング熱を媒介するネッタイシマカの退治のため、
草むらや段ボールを焼き払う人たち(チャコ州)
デング熱は一過性の熱性疾患です。
ウイルスに感染してしまっても、
すぐに症状が出るわけではありません。
潜伏期間は4日から7日。
発症の初期は急に高熱が出ますが、
3日ほどで37度あたりまで解熱。
その後1日おいて39度あたりまで上昇し、
2日ほどで再び急に解熱、
というようなM字型の熱型を示します。
症状は通常3〜7日程度で消失し、回復します。
致命率は0.01〜0.03%です。
しかし、再感染した場合にはデング出血熱となって、
口、目、鼻などの粘膜から大量に出血します。
この場合の致命率は3〜6%になります。
厚生労働省・検疫所による
今年の3月以降、北部のチャコ州やサルタ州、フフイ州、
カタマルカ州、トゥクマン州などで大流行したデング熱。
ブエノスアイレス市内でも、
ネッタイシマカの生息が確認された墓地などで
駆除のための殺虫剤が散布されたりしました。
ブエノスアイレス州内でも感染者が確認されたため、
「デング熱=北部の風土病」
と考えていたポルテーニョたちの間でも、
デング熱に対する警戒感が強まりました。
私の住んでいるアパートの掲示板や地下鉄の駅の広告板にも、
アルゼンチン保健省から出された
デング熱に対する注意喚起のポスターが貼られています。
デング熱でも、新型インフルエンザでも
対応の遅れと方針のブレが国民の不信を買っていた保健省ですが、
今年の夏はなかなか頑張っているようです。
デング熱の予防に、現在のところワクチンはありません。
予防するには蚊にさされるのを防ぐことが重要です。
特に、アルゼンチン北部を旅行されるに方は
虫除けグッズを持参するなどの対策をおすすめします。
また、2008年には
イグアスの滝で有名なミシオネス州で
42年ぶりに黄熱病の発生が確認されました。
この州に住む人の8割以上がワクチン接種をしたため
流行することはありませんでしたが、
心配な方は、旅行前のワクチン接種を検討して下さい。
黄熱病ワクチンは、
日本国内の検疫所などで接種することができます。
その他、下記サイトも参考になさって下さい。
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〈厚生労働省検疫所/国別感染症情報/アルゼンチン〉
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「犬と私とブエノスアイレス」ビーグル犬と暮らすブエノスアイレスでの毎日。
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