まだまだ健在する移動式市場「メルカート」は活気のある市民の憩いの場

公開日 : 2018年03月13日
最終更新 :
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みなさん、こんにちは。アンコーナ特派員の丹羽淳子です。

皆さんの街には「市場」ってありますか? 

私が幼いころに住んでいた街には常設の市場があり、生鮮食料品を中心に安価でしかも大量に購入ができ、私もよく母に連れられて通ったものです。たぶんそんな市場も日本では数が少なくなってしまいましたよね。

スーパーマーケットやコンヴィニエンスストアの台頭で、時代の流れとしか言いようがないでしょう。

さて、ここイタリアではどうでしょう?

おそらくまだまだ多くの街に「公設市場」があり、毎朝、活気よくお野菜やお肉、お魚などが売られていることと思います。

私の住む町にもありますし、またアンコーナにも二つ公設市場があり、農家の人や漁師さんたちが自分で造ったものや捕ったものを持ち込んでいるので、本当に新鮮なものが販売されています。

この公設市場の他に存在するのが移動型市場。メルカートと呼ばれ、各町やコムーネで、決まった曜日に開かれるものになります。

わが町ファルコナーラマリッティマでのメルカートの日は毎週月曜日の午前中。待ちの目抜き通り、おおよそ1㎞にお店がずらっと並びます。

ちなみに、毎週木曜日は月曜のメルカートの半分程度の距離で市が立ちます。

このメルカート、何が移動式なのかというとお店がすべて移動式なのです。

所狭しとテントを張った屋台が並ぶのですが、この屋台の元は大体がワゴンタイプの車になります。

車に商品を満載に詰め込んで朝一番にやってきて、決められた場所に店を広げ、ランチタイムには店じまい。

どこの町でも週に一度はメルカートがやってくると書きましたが、こうやって屋台カーが曜日ごとに町々を回ってメルカートを開いているんです。面白いですよね。

欲しいものがあってもその日に買うかどうかを決断できなかった時、お店の人が「明日は〇〇でお店出してるから、そっちに来たらいいよ」なんてことを言ってくれたりします。

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メルカートの様子はこんな感じです。

こちらのエリアは街の中心部で。道路の両脇には車を斜め置きで駐車する駐車スペースになっています。

その駐車スペースにメルカートで店を出すバンやトラックなどがずらっと停まります。

もちろん、この道路の脇には普通のお店が軒を連ねていて、メルカートのある日は、完全に裏手での営業になります(笑)

日本なら「営業妨害だ!」って言われてしまいそうですけどね。

ではいろいろなお店を見ていきましょう。

お店の数は100は下りません。びっくりするほど雑なお店が多いのがメルカートの特徴です。

確かに安さは魅力的ですが、安かろう悪かろうの場合も多いので、しっかり品選びをすることが大事です。

アクセサリー屋さん。

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お鍋屋さん。

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お花屋さん。同じ種類のお花ばっかりこんなにいっぱい買っても...。

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パジャマ屋さん。バンの中で試着させてくれたりもします。

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靴屋さん。

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カーペットやテーブルクロス屋さん。

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たまーにいる実演販売の人。売れるのかな?

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下着もこんな感じでドドーンと! 下着屋さん。

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もちろん季節によって店先を飾る商品は変わります。夏は水着も多く販売されますよ。

意外と物価が高いイタリアなのでお値打ち品が購入できるメルカートは何かと重宝します。

皆さんもぜひお土産物を探しに、はたまたお店の人とのおしゃべりを楽しみに、メルカートに顔を出してみてくださいね。

では、素敵な一日をお過ごしください。

Buona giornata.

筆者

イタリア特派員

丹羽 淳子

イタリア、アンコーナ県の海辺の町に住んでいます。毎日を気ままに過ごすことが堂に入ってきました。

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